柴田俊治

柴田俊治（しばた としはる）は、1931年1月19日に大阪市で生まれ、2015年10月4日に生涯を閉じた日本の実業家です。彼は朝日放送（現在の朝日放送グループホールディングス）において、社長、会長、相談役を歴任し、その経営手腕を発揮しました。

柴田は、旧制大阪高等学校を経て、1953年に京都大学文学部を卒業後、朝日新聞社に入社しました。同期には、ジャーナリストの深代惇郎がいます。朝日新聞社では、社会部員としてキャリアをスタートさせ、その後、外報部員として海外に赴任。サイゴン、パリの各支局長、そしてヨーロッパ総局長を歴任し、国際的な視点を培いました。1976年には東京本社外報部長に就任し、1983年には大阪本社編集局長として新聞編集の現場を統括しました。

1987年、柴田は朝日放送の取締役に就任し、放送業界でのキャリアをスタートさせます。その後、1989年に常務、1990年に専務と昇進を重ね、1995年6月には社長に就任しました。2002年6月27日には会長となり、2005年6月28日には相談役として、長年にわたり朝日放送の経営に貢献しました。

また、柴田は、大阪日伊協会の会長や、社団法人アジア協会アジア友の会の会長など、様々な団体の役員も務めました。国際的な活動にも積極的に関わり、その幅広い人脈と知識を活かして、文化交流にも尽力しました。

柴田は、著作家としても活動しており、その著書には「アジアそこにいる僕ら」、「遥かなヨーロッパ」、「日本人と国際人」などがあります。これらの著書からは、彼の国際的な視点や、社会に対する深い洞察が伺えます。また、深代惇郎との共著「記者ふたり 世界の街角から」も出版しており、ジャーナリストとしての活動の一端を知ることができます。

さらに、宝塚歌劇で上演された「凱旋門」（2000年・雪組）や「琥珀色の雨にぬれて」（2002年・花組）の公演プログラムにも、彼の執筆によるエッセイが掲載されており、その多彩な才能を垣間見ることができます。

柴田俊治は、新聞記者、放送経営者、著作家として、多方面で活躍した人物であり、その生涯は、日本のメディア史における重要な足跡として記録されています。

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