柴田平三郎

柴田 平三郎（しばた へいざぶろう）

柴田平三郎は1946年に東京都で生まれた日本の政治学者であり、獨協大学法学部の名誉教授として知られています。彼の専門分野は西欧中世政治思想史であり、長年にわたりこの分野の研究や教育に従事してきました。

学歴と経歴

柴田は慶應義塾大学法学部の政治学科を卒業し、その後同大学院法学研究科に進学しました。博士課程を修了せずに満期退学し、1986年には「アウグスティヌスの政治思想」により慶應大学から法学博士の称号を授与されました。その後、千葉商科大学の助教授を経て、1982年からは獨協大学法学部国際関係法学科において助教授として勤務、最終的には教授として2016年に退職しました。

主な著作

彼の著作は多岐にわたりますが、主に政治思想や政治学の教育に関する書籍に焦点を当てています。1980年には『政治学への発想』を、同年には『政治学講義』を発表し、以降も『政治思想史講義』や『アウグスティヌスの政治思想』などを続けて執筆しています。2002年には『中世の春――ソールズベリのジョンの思想世界』を出版し、中世の政治思想に関する知識を深めるための貴重な資料を提供しました。

彼の研究はアウグスティヌスやトマス・アクィナスなどの歴史的人物に特に関連しており、2014年には『トマス・アクィナスの政治思想』を岩波書店から出版しています。彼はまた、共著や翻訳においても多くの貢献をしており、特に『現場としての政治学』や『中世の政治思想』などの共同編著や翻訳書が存在します。

翻訳活動

柴田は多くの外国の政治思想に関する著作を日本語に翻訳しており、その中にはJ.B.モラルの「中世の政治思想」や、G.H.セイバインの「デモクラシーの二つの伝統」などが含まれています。これらの翻訳は、日本における西欧中世の政治思想の理解を深める一助となっています。

影響と評価

彼の研究や書籍は、多くの学生や研究者に影響を与え、西欧中世の政治思想に関する理解を深化させるための重要な資料とされています。彼の学問的な貢献は、政治学だけでなく、人文学全般にわたる学問的議論にも影響を与えています。柴田平三郎の業績は今後の政治学研究における重要な基盤を形成しており、彼のような学者の存在は、さらなる研究の発展に不可欠です。

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