柴田浩一

柴田 浩一のプロフィール

柴田 浩一（しばた こういち、1946年 - 2020年3月31日）は、日本の著名なジャズ・プロデューサーであり、ジャズイベントやラジオ番組の企画・構成を手掛けました。特に横浜ジャズプロムナードのディレクターとして知られています。また、NHKよこはまFMでの番組「FMサウンドクルーズ」の水曜パーソナリティとしても活躍しました。

生い立ちと教育

柴田さんは1946年に横浜市西区で生まれ、鉄工所を営む家庭に育ちました。横浜市立平沼小学校から日本大学法学部経営法学科まで、順調に学業を進めました。中学時代にジャズに出会い、高校生になるとジャズ・コンサートに通うようになりました。特に1964年に初めて見たデューク・エリントンのコンサートが彼の人生に大きな影響を与え、彼は以降、エリントンの音楽の研究やレコード収集に情熱を注ぎました。

大学進学後、日本大学内に初のジャズ研究会を設立し、初代会長として活動しました。その後、横浜の伝説的ジャズ喫茶「ちぐさ」に足しげく通うようになり、本格的にジャズに没頭しました。

ジャズの普及とイベントプロデュース

卒業後、横浜JAZZ協会の設立に参画し、企業協賛による無料コンサートを50回以上主催しました。彼が手掛けたコンサートには著名なアーティストが参加し、ジャズの普及に貢献しました。1993年に始まった「横濱JAZZプロムナード」では、2003年にアーティスティック・ディレクターに就任し、このイベントを毎年盛大に成長させました。今では、日本を代表するジャズイベントとなり、毎年数多くのミュージシャンや観客を魅了しています。

ラジオ番組と教育

柴田さんはラジオ番組の制作にも力を入れ、FM江戸川での「琥珀色のとき」や「ワイン色の手帖」は多くのリスナーに親しまれました。また、NHKよこはまFMでも「サウンド☆クルーズ」を担当し、解説のわかりやすさが好評を得ました。さらに、横浜コンテンポラリー音楽院や座間市立図書館でのジャズ講座を通じて、次世代のジャズファンの育成にも尽力しました。

著書と功績

彼はまた、多くの著書を残されており、「デューク・エリントン」（2008年）や「日本のジャズは横浜から始まった」（2015年）などが特に有名です。

特に2011年には、長年のジャズ普及活動に対して「NHK関東甲信越地域放送文化賞」を受賞し、ジャズ文化の発展に多大な貢献をしました。彼の活動は横浜のジャズシーンにとって欠かせない存在でありました。

最期の時

2020年、柴田浩一は食道癌により、横浜市内の病院で逝去しました。享年73歳。彼の遺した音楽とその功績は、後世に語り継がれ、横浜のジャズ文化の礎となるでしょう。

もう一度検索