栂野雅史

栂野雅史（とがの まさふみ）

栂野雅史は1984年10月19日、千葉県印旛郡栄町に誕生した元プロ野球選手です。投手としての技能とともに、卓越した球速を持つことで知られました。彼は桐蔭学園高等学校でベンチ入りし、1年生からレギュラー投手として活躍。高校時代には140km/hを超える球速で注目を集めましたが、残念ながら甲子園には出場することができず、成績を残せずに卒業を迎えました。学校は栂野の在籍中は勝ちきれない試合が多く、特に3年の夏の東海大相模戦ではコールド負けを喫し、彼の甲子園出場への夢は叶いませんでした。

高校卒業後、栂野はプロの道を歩むことが期待されましたが、自身の力不足を痛感し、社会人野球の新日本石油に入団しました。そこでの活躍は、彼のプロ入りへの道を開くものであり、1年目から都市対抗野球にも出場しました。2005年には三菱ふそう川崎の補強選手として都市対抗野球で優勝に貢献。その年のドラフトでは読売ジャイアンツから3位指名を受け、プロ入りを果たしました。

巨人時代

栂野のプロキャリアは2006年に始まりました。ルーキーイヤーの5月23日、北海道日本ハムファイターズ戦で中継ぎとして初登板を果たしましたが、その年は出場機会が限られ、7試合の登板に留まりました。翌年の2007年は、一軍登板がゼロに終わりますが、2008年には先発投手として開幕一軍に名を連ねました。3月30日の東京ヤクルトスワローズ戦で5回2失点の好投を披露し、注目を集めました。

しかし2009年以降は出場機会が減少し、2010年シーズンの始まりは二軍からとなりました。7月28日、朝井秀樹とのトレードで東北楽天ゴールデンイーグルスに移籍。新たな環境での活躍が期待されました。

楽天時代

楽天に移籍してからは早速一軍に合流しましたが、8月6日の日本ハム戦での初登板は中田翔に本塁打を浴びる苦しいものとなりました。その後、調子が上がらず結局2試合の登板に終わりましたが、秋季キャンプでの紅白戦では好投を見せ、新監督星野仙一からの期待を寄せられました。しかし、2011年には痛恨の29失点を記録し、防御率は11.37という結果に。10月には戦力外通告を受け、12月に自由契約され、現役を引退しました。

引退後

栂野の野球人生はその後、2012年に読売ジャイアンツで打撃投手として再スタートしました。彼は最高球速149km/hの速球とスライダーを武器にした投手であり、投手としての持ち味は多くのファンと選手に愛されました。

プレースタイルと人物

栂野はかつて高校時代にテレビ番組「筋肉番付」の「ストラックアウト」で8枚抜きを記録するという優れた才能を持っていました。プロ入り前には横浜ベイスターズを強く希望していたにも関わらず、巨人から強行指名を受けた経緯があります。彼の入団交渉は比較的スムーズに進み、自身の新天地である巨人でのスタートを切ることができました。

このように、栂野雅史のプロ野球選手としての足跡は、少ない出場機会にもかかわらず、彼の懸命な努力と才能は示されています。彼はただの選手ではなく、今もなお多くの人々に記憶され続けています。

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