栄徳高等学校

栄徳高等学校（えいとくこうとうがっこう）は、愛知県長久手市岩作三ヶ峯に所在する私立高等学校です。

歴史

本校は、1983年に享栄学園の設立70周年記念事業の一環として、享栄高等学校の分校である栄徳分校として開設されました。その後、1985年には全日制普通科を設置し、独立した栄徳高等学校として新たな歩みを始めました。当初の学則定員は810名でした。建物の整備も進められ、1985年に南館教室棟が完成。1988年には北館の建設が始まりました。教育内容においても、1988年には特進コースが設けられ、2002年には進学コース内に文理選抜クラスが開設されるなど、教育課程の拡充が図られました。施設の改修も定期的に行われ、2010年には本館、南館、北館の外装が、2012年には南館の内装がそれぞれ改修されています。2014年4月には、法人再編に伴い、学校運営者が愛知享栄学園に変更されました。

校名の由来と教育理念

「栄徳」という校名は、享栄学校創立当時の名古屋市長であった阪本釤之助氏が創立者に贈った「有陰徳者必享其栄」（陰徳ある者必ずその栄を享く）という言葉に由来しており、この句は享栄学園全体の源流ともなっています。この精神を受け継ぎ、本校の校訓は「誠実で信頼される人に」と定められています。この校訓は、太平洋戦争終結後の混乱期に、物資不足や社会に対する不信感が広がる中で、学園が教育の場として生徒と教師が互いに信頼し合い、その信頼感を社会に広げることを願って掲げられました。

教育目標としては、高校生として常に明確な目標を持ち、真剣に取り組む習慣を身につけ、豊かな人間性、強靭な気力・体力、そして幅広い知性を育むことを目指しています。

また、日々の教育活動の実践指針として「栄徳五訓」が制定されており、生徒たちは様々な場面でこれを唱和し、意識を高めています。

• - 常に目的意識を持とう。
• - 感謝の気持ちを込めて挨拶しよう。
• - 学習、スポーツにがんばろう。
• - 責任ある行動をとろう。
• - 栄徳生として、プライドを持とう。

設置コース

生徒の多様な進路希望に応えるため、以下のコースが設置されています。

• - Super文理コース
• - 総合進学コース
• - 国際言語コース
• - 人間スポーツコース

学校行事

年間を通じて様々な行事が行われ、生徒たちの成長を促しています。

• - オリエンテーション合宿（1年生）: 新入生が学校生活に慣れるための合宿です。特進コースは学習合宿も実施されます。
• - 球技大会（全学年）: クラス対抗形式でバレーボールなどが行われるスポーツイベントです。
• - 大学・短大・専門学校ガイダンス（2・3年生）: 進路選択の一助として、各学校の説明を聞く機会です。
• - 海外教育研修（希望者）: 希望者を対象に、夏季休業中にニュージーランドでの研修が行われます。
• - 文化祭・体育祭（全学年）: 生徒会が中心となり、クラスや部活動の発表、競技などが行われる学校最大のイベントです。
• - マナー講座（1年生）: 礼儀作法や言葉遣いなど、社会生活に必要なマナーを学ぶ講座です。
• - 修学旅行（2年生）: 特進コースはカナダ、総合進学コースは沖縄へ旅行し、見聞を広めます。
• - 進路チャレンジ（大学見学バスツアー）（2年生）: 生徒が希望する大学や専門学校を訪問し、模擬授業などを体験します。
• - 文化スポーツ大会（1・2年生）: クラス対抗で様々な球技や文化的な競技を行うイベントです。
• - 芸術鑑賞会（1・2年生）: 演劇などを鑑賞し、芸術に触れる機会です。
• - 栄徳クリーンキャンペーン（1・2年生）: 学校周辺の清掃活動を通して、地域社会への貢献意識を育みます。

部活動

運動部、文化部ともに活動が盛んで、多くの部が全国レベルで活躍しています。特にゴルフ部、卓球部、馬術部、陸上部、日本拳法部、男子バレーボール部、柔道部、囲碁将棋部、ダンス部などが全国大会への出場実績を持っています。かつては愛知県内の高校で唯一、女子ラグビー部が活動していましたが、近年廃部となりました。

アクセス

愛知高速交通東部丘陵線（リニモ）の芸大通駅から徒歩約3分と、公共交通機関でのアクセスが良好です。また、広範囲からの通学に対応するため、5つのコースでスクールバスが運行されています。

著名な卒業生

• - 中村 通代（1989年ミスマガジン）
• - 山本 正人（ラグビー選手）
• - 星野 克之（ラグビー選手）

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