栗林卓司

栗林 卓司

栗林卓司（くりばやし たくじ）は、1931年3月8日に宮城県仙台市で生まれ、1997年9月21日に神奈川県横浜市で亡くなった昭和期の著名な労働運動家および政治家です。彼は民社党に所属し、参議院議員を3期務めました。

生い立ち

栗林は、当時の東京府立第六中学校に通っていましたが、戦争の影響で栃木県立宇都宮中学校に転校しました。学徒勤労動員を受けて、戦闘機の生産に従事した経験もあります。戦後は仙台に戻り、宮城県仙台第二中学校を経て、1954年に東北大学法学部を卒業しました。

労働運動への関与

大学卒業後、栗林は日産自動車に入社し、吉原工場に配属されました。彼はすぐに日産自動車労働組合に参加し、吉原支部の青年部結成に大きく貢献しました。その後、1964年には労働組合の情宣部長に就任し、翌年には副組合長に昇進します。さらに1968年には日本自動車産業労働組合連合会（自動車労連）の副会長に就任し、その後も多くの役職を歴任しました。

政治活動

栗林は1971年の第9回参議院議員通常選挙で民社党公認で立候補し、初当選を果たしました。1977年の第11回通常選挙、1983年の第13回通常選挙でも連続して当選し、合計3期にわたって参議院議員として活躍しました。
在任中は民社党中央執行委員や党機関紙局長を務めるなど、党内で重要な役割を果たしました。彼の政策活動は、労働者の権利と中小企業の支援を中心に展開され、特に自動車産業における労働条件の向上に注力しました。

晩年と評価

1989年に政治活動から引退し、その後は静かな生活を送るようになりました。1997年には脳内出血によって66歳で他界しました。彼の死後、勲二等旭日重光章が追贈され、正四位が叙されるなど、その功績が評価されました。

参考文献

彼の人生や業績に関しては、いくつかの文献が存在します。特に、衆議院・参議院編の『議会制度百年史』や『新訂 現代政治家人名事典』は、栗林の政治活動や労働運動への貢献を詳しく記載しています。さらに、全国の労働組合の記録や彼の実績に関する記事も多く残されています。これらの資料は、彼の功績を後世に伝える重要な資料となっています。

栗林卓司は、昭和時代を通じて日本の労働運動と政治において多大な影響を持った人物であり、その活動は今でも多くの人々から支持されています。

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