栞のテーマ

栞のテーマ

「栞のテーマ」は、日本の人気バンドサザンオールスターズが1981年にリリースした楽曲である。この曲は彼らの13枚目のシングルとして、1981年9月21日に限定的な形式で発売された。バンドはこの曲を自身の4枚目のオリジナルアルバム『ステレオ太陽族』からのリカットとして提供した。リリース後も人気が続き、1988年と1998年には8cmCDとして、2005年には12cmCDとして再発売された。また、デジタル時代に合わせて、2014年からはダウンロード配信が開始され、2019年からはストリーミングサービスでも楽しめるようになった。

背景と制作

この曲は、サザンオールスターズの前作「Big Star Blues」からわずか3か月後にリリースされた。バンドは、楽曲制作においては桑田佳祐が中心となり、歌詞とメロディの両方を手掛けている。特に、「栞」とは映画『モーニング・ムーンは粗雑に』に登場するキャラクターの名前であり、桑田はこの映画との関わりを大切にしながら曲を作り上げた。曲調は8分の6拍子で、3連符のロッカバラードとして親しまれている。

チャート成績

本楽曲の累計売上は期待されるシングルチャートで5.5万枚に達し、オリコンの週間ランキングでは最高44位を記録した。この後、2005年には12cmCDのリマスター盤がリリースされ、それに伴いオリコン順位が35位に更新されたことから、曲の再評価がなされる契機ともなった。

収録曲と内容

このシングルには、主に2曲が収録されている。主曲「栞のテーマ」は4:31の長さで、映画挿入歌としての役割も果たしている。さらに、この曲はサントリーやアシックスのCMとして使用され、多面的な評価を得ている。また、B面の「My Foreplay Music」は、対照的にダイレクトな内容が特徴的であり、男女関係をテーマにしている。

名付け親としての桑田

特筆すべきは、曲に登場する名前が後の世代に影響を及ぼしたことだ。貫地谷しほりや金子栞（元SKE48）、玉井詩織（ももいろクローバーZ）など、多くの名がこの曲にちなんで名付けられている。特に、玉井は2023年の企画で桑田と直接会い、この曲の影響について語った際、桑田は自らが名付け親であることをユーモアを交えて自慢し、場を和ませた。

影響とカバー

この曲は多くのアーティストに影響を与えており、特に藤井フミヤはこの楽曲を彼の一番好きな曲として挙げている。また、ももいろクローバーZの玉井詩織は、2015年の番組でこの曲をカバーしており、彼女の名前の由来とサザンに対する思い入れを示している。

結論

「栞のテーマ」は単なる楽曲以上のものであり、様々な文化的コンテクストを持つ一曲である。サザンオールスターズの音楽に対する情熱や影響力を感じることができる作品であり、今なお愛され続ける名曲として位置づけられる。

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