根相応

根相応（こんそうおう）

「根相応」は、パーリ仏典経蔵の相応部に収まる第48の相応であり、その名称は「インドリヤ」に由来します。特にこの経典では、五根に関する教えを重要なテーマとして扱っています。これは仏教における基本的な教義の一つであり、信者に精神的な成長と理解を促すものです。

経典の構成

「根相応」は、全17品から構成されているものの、多くの部分が省略されています。以下はそれぞれの品の名称とその内容です。

1. Suddhika-vaggo：概要品として全10経を含み、全体の主題を紹介。
2. Mudutara-vaggo：全10経からなり、容易に理解できる教えを提供。
3. Chaḷindriya-vaggo：全10経、この品では六つの感覚の重要性に焦点を当てる。
4. Sukhindriya-vaggo：全10経、幸福に関する感覚的な理解を深める。
5. Jarā-vaggo：全10経、老化や死に対する見解を述べる。
6. Sūkarakhata-vaggo：全10経、快楽の享受に関する内容。
7. Bodhi-pakkhiya-vaggo：全10経、悟りに至るための要素について。
8. Gaṅgā-peyyāla-vaggo：全12経、洗練された教えを展開。
9. Ogha-vaggo：全10経、精神的な障害や苦しみについて。
10. Gaṅgā-peyyāla-vaggo：再び全12経を持ち、より深い洞察を促す。
11. Ogha-vaggo：再度全10経、苦しみからの解放について。

日本語訳

この「根相応」は、いくつかの訳本が存在しており、特に『南伝大蔵経・経蔵・相応部経典6』（第16巻下）や、『原始仏典II 相応部経典5』などがよく知られています。これらの訳本は、基礎的な教えの理解を促進し、古代の知恵を現代に活かす手助けとなることを意図しています。

重要性

「根相応」は単なる理論にとどまらず、実践的な指針を与えるものであり、信者が内面的な成長を遂げるために必要な情報を提供します。特に、五根は信や精進、念、定、慧といった心の働きを象徴し、正しい道に導くための指針とされています。そのため、仏教の教えを理解する上で非常に重要な経典と言えるでしょう。

関連項目

さらにこの経典に関連する項目として、外部リンクから「Indriyasaṃyuttaṃ - Tipitaka.org」や、「パーリ仏典、相応部根相応 概要品」などがあります。これらの資料を通じて、さらなる研究や学習が行われています。

「根相応」は、今後の仏教研究にとっても重要な位置を占めることでしょう。

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