桂かい枝

桂かい枝について

桂かい枝（本名:古瀬浩雄）は、1969年5月7日生まれ、兵庫県の尼崎市出身の著名な落語家です。その芸名は、初舞台の2時間前に師匠の5代目桂文枝が名付けたもので、意外な由来があると言われています。

学歴と落語家への道

いくつかの学校を経て、兵庫県立尼崎北高等学校に進学した桂かい枝は、水球の選手であり、その後高崎市立高崎経済大学に進学しました。在学中に見た高座に心を奪われ、1994年に5代目桂文枝に弟子入りを果たしました。落語の素人としての出発点は決して平坦ではなく、芸名が付けられるまで9ヶ月も苦労したことが語られています。

演芸活動

初舞台は1995年に行われ、以降は古典落語だけでなく、創作落語や英語落語にも挑戦します。特に英語落語の分野においては、1997年から活動を始め、すでに25カ国以上で300公演を超える実績を持っています。2008年には全米を巡るRAKUGOツアーを成功裏に行い、アメリカのテレビでも取り上げられるほどの人気を博しました。

教育との関わり

桂かい枝は、落語家としてだけでなく、教育者としても多忙に活動しており、香港理工大学や名古屋大学、大阪樟蔭女子大学で教壇に立つほか、英語落語の授業も担当しています。彼の教え子には、経済ジャーナリストやアナウンサーなど、各界で活躍する人材が名を連ねています。

特異なスタイル

彼のユニークなスタイルは、上方落語ならではの陽気な雰囲気を持ちながら、落語の新しい可能性を追求する姿勢が強調されます。特に自作の新作落語である「ハル子とカズ子」などは、独自の視点とユーモアが詰まった作品として評価されています。

受賞歴

桂かい枝の演芸活動は幅広く、数多くの賞を受賞しています。中でも文化庁芸術祭賞やNHK新人演芸大賞、繁昌亭大賞などの受賞歴が彼の実力を証明しています。特に2007年には東西若手落語家コンペティションで優勝し、広く知られる存在となりました。

コラボレーションと拡張

また、古典芸能とのコラボレーション企画にも積極的で、狂言や文楽などとの共演が多く、昨今では「古墳落語」とナレッジを活かした企画も行っています。これは、落語を通じて歴史を掘り起こす試みとも言えます。

英語落語への貢献

彼の英語落語の試みは、実際に教科書にも取り上げられ、国内外での活躍が影響を与えています。さらに、彼が出版した英語落語絵本シリーズやCDなどは、落語の楽しさを広める一助となっています。

結び

桂かい枝は、落語界において幅広い活動を展開する実力派であり、英語を使った演芸活動を通じて国際的な交流を図っています。彼の落語は、単なる言語の障壁を越え、笑いを共有する力を持っているのです。

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