桂朝太郎

桂 朝太郎（かつら ちょうたろう）

桂朝太郎は1946年2月11日、大阪府で生まれた落語家で、本名は小田幸吉。彼は独身であり、愛称は「朝さん」と呼ばれ親しまれています。大阪高等学校を卒業し、落語の道へ進むこととなりました。

来歴・人物

学生時代、桂米朝の「愛宕山」をラジオで耳にし、落語家としての夢を抱くようになった朝太郎は、1965年4月に米朝の元で修行を開始します。そして、1966年に初舞台を千日劇場で踏みました。舞台活動を経た後、千日劇場の閉鎖を経て、神戸松竹座などで技能を磨いていきます。現在、彼は松竹芸能に所属し、おおいに活躍しています。また、上方落語協会の理事を務め、2018年には顧問の役職を引き受けました。

彼は手品やバルーンアート、日本舞踊など、多岐にわたる芸を身につけており、自らを「マジカル落語家」と称しています。マジックの師匠として知られるジョニー広瀬からも学び、多彩な表現力で観客を楽しませます。しかし、米朝一門ではあるものの、米朝事務所には所属していないため、一門のイベントに参加する機会は少なく、他のメンバーとの交流も限定的です。ただし、同様の時期に内弟子修行を行った桂ざこばとは親しい関係にあります。2015年に行われた「第25回彦八まつり」の奉納落語会では、彼は座談会のパネラーとして活躍しました。2024年6月には、ざこばの死去により、米朝直門の最古参としての地位を得ました。

エピソード

桂朝太郎は、1966年の初舞台以前にも何度か舞台を経験しており、入門当初には神戸国際会館での大喜利に参加しました。この際、3代目桂文我が酔っ払って舞台に立てなくなり、急遽朝太郎が代役を努めることとなりました。その後、彼の特技であるマジカル落語は、米朝からの「おまえ おもろいことやれ」という声がきっかけで、趣味の手品を交えた小噺として披露されたところ、評判を得るに至りました。また、日本舞踊は米朝の夫人から直接教えを受けました。

彼のアイデアはラジオ番組『笑福亭鶴光のオールナイトニッポン』の中でも活かされ、彼が考案した「小咄その1」や「小咄その2」は人気コーナーとして知られるようになりました。彼の独自のスタイルは、落語の魅力を新たな形で表現しており、多くのファンを魅了し続けています。桂朝太郎は、落語界で存分に腕を振るい、さまざまなエンターテインメントを提供する実力派の芸人であり続けています。

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