桂米丸 (4代目)

四代目 桂 米丸 (かつら よねまる)

四代目桂米丸（本名：須川勇）は、1925年4月6日生まれ、2024年8月1日に逝去した落語家です。神奈川県横浜市出身で、若い頃は「ホワイトライス」というキャッチフレーズで知られ、高い声での独特な語り口が特徴でした。出囃子には『金比羅船々』を用いることが多く、落語界における存在感は非常に大きなものでした。

生い立ちと学歴

米丸は港湾荷役業に従事する名門の家庭に生まれました。彼の祖父は千葉から横浜に移住し、成功を収めた立志の人物です。旧制鎌倉中学を経て、当時は国策として設立された旧制東京都立化学工専を卒業しました。このように高学歴での入門は、当時の落語家には珍しいケースであり、その後、名だたる師匠たちから愛されながらキャリアを築くこととなりました。

1946年、彼は九代目柳亭芝楽の紹介で五代目古今亭今輔に入門し、初高座には「バス・ガール」を演じました。この入門当初から師匠の方針で前座研修を受けることがなく、将来的には二ツ目を経て1949年に真打昇進し、四代目桂米丸を襲名します。

落語界での業績

1977年からは日本芸術協会（現在の落語芸術協会）の三代目会長を務め、1999年から顧問へと転任。彼は2002年には最高顧問に就任し、伝統芸能の発展に寄与しました。米丸の芸歴は長く、数多くの新作落語や古典を演じ、特に新作派として知られています。

2015年には90歳を迎え、落語界の最高齢の噺家だった米丸。2020年以降は新型コロナウイルスの影響で定期的な高座には立たなかったものの、電話出演等を通じて活動を続けました。彼は昭和、平成、そして令和という三つの時代にわたって高座に立つという稀有な存在です。

最期と遺族

2024年の4月には99歳を迎えた米丸は、同年8月1日、老衰のため東京都内の病院で息を引き取りました。米丸の辞世により、日本の落語界は新たな時代を迎えました。生前、特に弟子や同世代の噺家たちから多大な尊敬を集め、家族には妻と二人の娘がいましたが、妻は2010年に他界しています。

受賞歴とメディア出演

彼の卓越した演技力は多くの賞ももたらしました。1992年には紫綬褒章、1998年には勲四等旭日小綬章を受賞しています。また、テレビやラジオでも活躍し、日本テレビ『笑点』などの番組に出演しました。これらの活動により、米丸は幅広いファン層を得て、落語の新たな魅力を伝え続けました。

まとめ

四代目桂米丸は、優れた落語家として名を馳せ、その独自のスタイルや人柄で多くの人々に愛されました。彼の功績は落語界にとって計り知れないものであり、今後も後輩たちやファンの心に生き続けることでしょう。

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