桂米輔

桂米輔：上方落語を彩る名手

桂米輔（かつらよねすけ）は、1950年11月17日、大阪府大阪市住之江区に生まれました。本名は古山元昭。大阪府立茨木高等学校卒業後、1970年4月、上方落語の巨匠、3代目桂米朝に入門。同年10月、京都東山安井金比羅会館での「桂米朝落語研究会」において、満を持して初舞台を踏みます。

米朝事務所に所属し、上方落語協会の理事を務めるなど、上方落語界を支える存在として活躍しています。自身を「コボちゃん似」と称し、「ポンちゃん」という愛称で親しまれています。

桂米輔の名前は、江戸落語の落語芸術協会理事である桂米助と読みが同じですが、米輔は「ヨネスケ」と呼ばれることが多いようです。この点も、彼の個性の一つと言えるでしょう。

落語家としての活動に加え、桂米輔は多様な才能を発揮しています。川柳結社「二匹目のどぜう」の会長を務めるなど、文才にも長けています。

しかし、彼の才能はそれだけにとどまりません。桂米輔は、笛の名手としても広く知られています。その高い技量は多くの落語家を魅了し、桂米輔の指導を受けた上方落語家は数知れません。後進の育成にも力を注ぎ、天満天神繁昌亭の落語家入門講座では講師を務め、若手育成にも尽力しています。

彼の指導は、単なる笛の演奏技術にとどまらず、落語家としての表現力向上にも繋がるものとして高く評価されています。弟子である桂鞠輔をはじめ、多くの落語家が彼の指導から大きな影響を受けていることは間違いありません。

桂米輔は、落語家として、また笛の名手として、そして指導者として、上方落語界に多大な貢献を果たしている人物です。彼の活動は、これからも上方落語の発展に大きく寄与していくことでしょう。

主な経歴

1950年：大阪府大阪市住之江区に生まれる
1970年：3代目桂米朝に入門、初舞台
現在：米朝事務所所属、上方落語協会理事、川柳結社「二匹目のどぜう」会長、天満天神繁昌亭落語家入門講座講師

弟子

桂鞠輔（2010年4月入門）

参考文献

桂米輔 - 米朝事務所公式プロフィール
協会員プロフィール：桂米輔 - 上方落語協会公式プロフィール
* 廓正子　『なにわ華がたり 中川絹子 桂米朝と一門をささえた半世紀』　（淡交社、2004年、ISBN 4-473-03182-9）

もう一度検索