天満天神繁昌亭

天満天神繁昌亭

天満天神繁昌亭（てんまてんじんはんじょうてい）は、大阪府大阪市北区天神橋二丁目に位置する寄席です。上方[[落語]]の定席の一つであるこの劇場では、落語に加えて漫才や伝統的な色物芸が連日披露されています。多くの人々に愛される場所となっており、通称「繁昌亭」として広く親しまれています。

歴史

繁昌亭の創設のきっかけは、2003年に上方[[落語]]協会の会長に就任した桂三枝（後の6代桂文枝）が、商店街に空き店舗での落語会の開催を依頼したことです。この提案が大阪天満宮のもとに持ち込まれ、上方[[落語]]協会との間で話し合いが進められました。その結果、天満宮の用地に新たに落語専門の定席を設置することが決まりました。用地は、当時の寺井種伯宮司の好意により無償で提供されました。

この寄席の開設は、1957年に閉場した戎橋松竹以来、約50年ぶりの大阪での寄席の復活となりました。立地は、1912年に吉本吉兵衛・せい夫妻が取得した「第二文芸館」の跡地に近い位置にあります。2005年12月に工事が始まり、2006年8月に完成、同年9月15日に開席しました。初代の席亭には朝日放送から移籍した岩本靖夫が着任しましたが、彼はその後すぐに退任し、2007年から恩田雅和が新たに担当の「支配人」として就任しました。また、繁昌亭という名称は、千里中央のセルシーホールで行われていた落語会「千里繁昌亭」から由来しています。

2019年には館内のリニューアルが行われ、空調設備の入れ替えや館内の改装も行われました。これにより、快適な空間で落語を楽しむことができるようになりました。

特徴

繁昌亭は地上3階建ての鉄筋コンクリート構造で、敷地面積は591.06平方メートルです。座席は1階と2階合わせて216席あり、設計は狩野忠正建築研究所によるものです。古くからの伝統を重んじつつも、客席配置や高座の設計においては東京の寄席を参考にしたことで、現代的な要素も取り入れられています。

特に劇場内には多くの提灯が並び、約4500件の寄付した人々の名前が書かれています。舞台の高座はヒノキで作られており、より落語の雰囲気を高めています。また、舞台の背面に掲げられた「楽」の額は、3代目桂米朝によるもので、彼の好きな字でもあります。

さらに、「赤い人力車」が復活したことも特徴の一つです。この人力車は初代桂春團治が使用したものであり、奇跡的な復元が行われました。桂三枝が提案したこのアイディアは、寄席の雰囲気を一層盛り上げる手段となっています。

ショーやプログラム

繁昌亭では、毎日異なるプログラムが組まれています。朝は10時から若手が中心の団体貸切公演が行われ、昼は13時からベテランから若手落語家が交互に登場する昼席が開催されています。また、夜は落語家が主催する独演会も多く、さまざまな演目が披露されています。正月の三が日には特別公演も設けられており、多くの来場者を迎えています。

マスコット

繁昌亭の入口には「小梅亭 てんてん」と名付けられたマスコットが設置されています。これは2006年に一般公募によって選ばれたもので、劇場の紹介やイベントなどで利用されています。

アクセス

最寄り駅は、OsakaMetro（谷町線・堺筋線）の南森町駅、JR東西線の大阪天満宮駅で、どちらからも徒歩数分でアクセス可能です。アクセスが良好なため、多くの人が訪れる場所となっています。天満天神繁昌亭は、当地の文化を楽しむための重要な施設として、今後も多くの人々に愛され続けることでしょう。

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