桃園書房

桃園書房について

桃園書房（とうえんしょぼう）は1950年に創業された日本の出版社で、東京都中央区八丁堀に本社を構えていました。創業者は唐沢好雄氏で、彼は以前、畝傍書房で社員として働いていました。その後、彼の長男が社長職を引き継ぎました。

この出版社は、多様なジャンルの雑誌を中心に、ムックや文庫本、漫画の単行本なども手掛けました。特にスポーツ、健康、アダルト系の雑誌が人気を集め、最盛期には年商21億円を記録しました。

また、著名な編集者である色川武大が所属していたことでも知られ、彼の上司であった伊藤文八郎氏は後に「つりマガジン」を創刊しました。これらの背景から、桃園書房は当時の日本の出版界において重要な存在でした。

しかし、時が経つにつれ、雑誌の販売部数の伸び悩みなどが影響し、業績は次第に悪化していきました。代表の交代や出版物の見直しを行うも、製作コストの増加やヒット作の不在によって財務状況は厳しくなりました。その結果、アダルト部門の売却や債務免除を中心とした再建計画が提案されたものの、債権者からの支持を得ることができませんでした。

追い打ちをかけるように、2007年の8月31日には業務を停止し、続いて9月5日には東京地方裁判所から破産手続きが開始されることになりました。この破産手続きは、子会社である司書房も含まれていました。

さらに、同社が連載を行っていた作品に関わる漫画家からは契約金や金銭的問題についての言及があり、業界全体での影響も見受けられました。

また、桃園書房の公式ウェブサイトで使用されていたURL（touen.co.jp）は、破産後に福島県の有限会社桃苑商事に取得され、そちらで利用されています。

主な刊行物

桃園書房は、多彩な雑誌を発行していましたが、特に著名なものには以下のような作品があります。
- つりMagazine
- SALT&STREAM（2007年8月号で休刊、その後笠倉出版社より復刊）
- ザ・ナイス
- 月刊へら
- 問題実話
- 小説倶楽部
- 小説CLUBロマン
- コミックジャンボ
- COMICスーパージャンボ
- 月刊ラジコン情報
- COMICおしえてあげる
- コミック人妻熟女ざかり
- 特盛コミック人妻熟女ざかり
- 別冊コミック人妻熟女ざかり
- 究極DVD美少女ゲーム&アニメガセレクション
- 発掘!!お宝映像ハプニングアイドル集
- まちがい発見!ザ・ワールド
- アローセブン
- スケルトンセブン
- 将棋クラブ（1978年に創刊され、1979年には休刊）

これらの刊行物は、多くの読者に親しまれ、日本の出版文化に一定の影響を与えました。

桃園書房は、創業から破産に至るまでの数十年にわたり、多くの人々に愛された出版社であり、今でもその名前は出版業界の歴史に刻まれています。

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