桃太郎電鉄DS TOKYO&JAPAN

『桃太郎電鉄DS TOKYO&JAPAN』（ももたろうでんてつディーエストーキョーアンドジャパン）は、ハドソンから2007年 4月26日に発売されたニンテンドーDS専用のボードゲームです。これは桃太郎電鉄シリーズの第17作目にあたり、プレイヤーに新たな体験と魅力を提供しています。

概要

本作はニンテンドーDS向けとして開発されましたが、過去の携帯ゲーム機にはなかったいくつかの重要な制限があります。利用可能な対戦人数は最大3人で、プレイ年数は最大30年という仕様が採用されています。また、登場するカードは合計45種類に限定されています。この制限は、携帯アプリ版の『TOKYO』と『JAPAN』を合併した結果であり、FOMA携帯のユーザーがターゲットとなっています。予想以上のFOMAとauの加入者増加を受け、新たなイベントが追加されるなど、ユーザーのニーズに応えようとしています。

さらに、DS本体のクリスタルホワイトと同梱版が限定で発売され、その価格は20,800円です。

変更点と特徴

この作品の引き立つポイントは、DSダウンロードプレイやワイヤレスプレイへの対応です。ただし、Wi-Fiによるオンライン対戦は実装されておらず、これは後にリリースされるシリーズの『20周年』や『WORLD』での機能となります。

また、プレイ人数は人間プレイヤーとCOMキャラクターを合算して最大3人となっており、年数の幅も広がっています。画面構成にも工夫がなされ、上画面ではメインのマップ情報、下画面が道案内や情報表示に活用されています。

特に注目すべき点は、岡山駅における「桃太郎ランド」が物件として登場しないことです。この仕様は『SUPER』以来の特徴となっており、本作ではDSのタッチ画面を用いた5種類のミニゲームが「桃太郎ランド」として楽しめるようになっています。

マップの規模についても改善が見られ、全体的にはこれまでの作品よりも小さくなっています。そのため、よりサクサクとしたプレイが可能です。海外の物件駅、大規模なイベントがないため、物件の開発もシンプルに設計されています。

新キャラクターやカード

本作では、「おいどん」や「名産怪獣」といったイベントキャラクターも姿を消し、昔の名キャラクターたちが懐かしいファンには寂しさを感じさせます。また、物件を購入するときには、プレイヤー名が該当する駅名の最初の3文字しか表示されなくなるため、従来のデザインとは異なる一面もあります。

COMキャラクターに関しては、4つの段階に分かれた機械的なキャラクターが登場しますが、過去に人気を博したキャラクターは多くが姿を消しました。

さらに、本作はカードの分別を行わず、合計8枚のカードを持てる仕様に変更されています。これにより、プレイヤーは戦略を考慮する楽しみが残されています。

メインシリーズの特徴

本作には、年間の季節感を反映したマップの色変化など、新しい試みが見られます。また、他のプレイヤーとテレポートしあえる「テレポート駅」や、他プレイヤーを近くに呼び寄せる「マグネット駅」といった新機能も搭載されており、より多様性のあるプレイが可能です。

しかし、物件購入システムの見直しや特別なイベントの減少はシリーズファンの間で賛否を分かれる結果となりました。初めて登場するカードも用意され、プレイヤーに新たな体験を提供しています。

まとめ

『桃太郎電鉄DS TOKYO&JAPAN』は、従来のテイストを残しつつも新要素を盛り込み、さまざまな変更を加えた作品です。プレイ人数が限られる一方、個々のプレイヤーに新しい遊び方を提案し続けており、ボードゲームとしての楽しみは十分に展開されています。桃太郎電鉄ファンだけでなく、ボードゲームを楽しむ全てのプレイヤーに、新たな体験を提供する一作となっています。

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