桃山みつる

桃山みつる：女優として、そして京ことば指導者としてのキャリア

桃山みつるは、1944年11月20日生まれの日本の女優である。大阪市内の宗右衛門町に生まれ、小学4年生で京都市へ転居。16歳で東映に入社し、女優としてのキャリアをスタートさせた。

彼女の女優デビュー作は1961年の松竹映画『月形半平太』である。以降、数多くの作品に出演し、妖艶な悪女や複雑な女性像など、幅広い役柄を演じ分けることで知られるようになった。特に、男を翻弄する魅力的な悪女役は彼女の代表的な役柄の一つと言えるだろう。

桃山みつるは、女優業に加え、京ことば指導者としても活躍している。1994年のNHK大阪放送局制作のハイビジョンドラマ『黒髪』以降、数々のNHKドラマでその才能を発揮。その指導は、ドラマにリアリティと深みを与え、高い評価を得ている。

NHK連続テレビ小説への貢献

桃山みつるの京ことば指導は、NHK大阪制作の連続テレビ小説において特に顕著である。

『あすか』（1999年 - 2000年）：京ことば指導を担当、御所智恵子役も兼任
『オードリー』（2000年 - 2001年）：京ことば指導を担当
『だんだん』（2008年 - 2009年）：京方言指導を担当、赤堀役も兼任

これらの作品において、彼女は正確な京ことばの使用のみならず、時代背景や登場人物の心情を反映した指導を行い、作品全体の完成度を高めることに貢献した。

その他のNHK作品と民放作品

NHK大阪制作のその他の番組にも多数参加している。

『古都憂愁 第六話・金閣寺の雪』（銀河ドラマ 1970年）：市栄役で出演
『京都発・ぼくの旅立ち』（ドラマ新銀河 1996年）：妙子役で出演
『フェイク 京都美術事件絵巻』（ドラマ10 2011年）：京都ことば指導を担当

民放局のドラマにも多数出演しており、『必殺シリーズ』への出演は特に有名である。数々の作品で個性的な役柄を演じ、視聴者の記憶に残る存在感を示した。 その他、TBS『大奥〜誕生［有功・家光篇］』、テレビ朝日『宮本武蔵』などでも方言指導を担当している。

映画作品

映画界においても、彼女は『月形半平太』を始め、数々の作品に出演し、その演技力を遺憾なく発揮している。代表作として『昇り竜やわ肌開帳』『美女放浪記』などがある。

CM出演

近年では、旭化成ホームズのヘーベルハウスのCMにも出演するなど、幅広い世代に知られる存在となっている。

桃山みつるは、長年に渡り女優として、そして京ことば指導者として日本の映像業界に貢献してきた。その確かな演技力と深い知識は、多くの作品に魅力を与え続けている稀有な存在であると言えるだろう。

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