桃花源

桃花源

『桃花源』（とうかげん）は、日本の著名なシンガー[[ソングライター]]、さだまさしによって1978年2月10日にリリースされたシングルです。この曲は、満州国の浜江省ハルビン市出身の映画監督でありシンガー[[ソングライター]]の劉家昌が作詞・作曲した「我家在那裡」（我が家はそこにある）を基にした作品です。この原曲は、1972年に公開された台湾映画『晚秋』の主題歌として多くの人々に親しまれました。

「桃花源」の誕生の背景には、さだまさしの弟、佐田繁理が台湾の音楽シーンでこの曲に出会い、興味を持って日本に持ち帰ったエピソードがある。その後、さだはこの曲に独自の歌詞を付け、1977年にリリースしたアルバム『風見鶏』に収録しました。この時は作曲者が明記されておらず不詳でしたが、その後、劉家昌が作曲者であることが判明し、シングル版がリリースされる際に彼の名前がクレジットされました。

タイトルの「桃花源」は、古代中国の詩人、陶淵明の詩に由来し、故郷を理想的な楽園として描写している点が特徴的です。また、この曲はTBS系テレビドラマ『せい子宙太郎‐忍宿借夫婦巷談』（1977年11月 - 1978年5月）のテーマ曲にも選ばれ、そのことがシングルとしてリリースされるきっかけにもなりました。実際、さだにとってはアルバムからのシングルカットはグレープ時代を含めても初めての試みであったため、特別な意味を持つ作品であることがわかります。

ただし、『桃花源』はオリコンチャートではベスト20には入ることができず、商業的にはヒットとは言えなかったことも事実です。

一方、B面に収録されている「晩鐘」は、恋人との別れをテーマにした曲で、日本古来の美意識に基づいた深い内容となっています。さだまさしは日本の美を重視し、この曲に心血を注ぎながらも、季節感を大切にしているため、コンサートでは歌う時期を考慮して演奏することが多いと語っていました。

収録曲

• - SIDE 1

「桃花源」
（作詩：さだまさし、作曲：劉家昌、採譜：佐田繁理、編曲：Jimmie Haskel）

• - SIDE 2

「晩鐘」
（作詩・作曲：さだまさし、編曲：渡辺俊幸、弦編曲：小野崎孝輔）

これらの作品は、さだまさしの音楽キャリアの中で特に重要な位置を占めており、彼の独自の視点や感受性が表現されています。

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