桑山元晴

桑山元晴

桑山元晴（くわやま もとはる）は、安土桃山時代から江戸時代前期にかけての日本の武将であり、大名としても知られる人物です。彼の別名は直晴であり、大和国の御所藩の初代藩主として名を馳せました。彼は従五位下・伊賀守の官位を持っていました。

略歴

彼は永禄6年（1563年）、尾張国に生まれました。父は桑山重晴であり、元晴は次男として育ちました。若い頃から豊臣家に仕官し、特に豊臣秀長や秀保の元で軍功を積むことになります。元晴は朝鮮出兵の際には、甥である一晴と共に朝鮮へ渡り、艱難辛苦の中で戦闘にあたりました。

文禄3年（1594年）には、秀保が死亡し大和豊臣家が滅びると、豊臣秀吉に直に仕官しました。慶長元年（1596年）、彼は大和御所にて8,000石の知行を得ることとなります。

戦功

慶長3年（1598年）8月、秀吉が死去すると、元晴は彼の遺品である景則の刀を受け取りました。その後、慶長5年（1600年）の関ヶ原の戦いでは東軍に加わり、著名な武将である大谷吉継の鉄砲組頭を討ち取る活躍を見せました。これにより、戦後には恩賞として大和葛上郡で2,000石の領地を与えられました。

同年、父の重晴は隠居し、所領の一部を孫の一晴に譲渡しましたが、元晴はその中から1万石を得ることができました。その結果、彼は御所藩の初代藩主となります。

慶長11年（1606年）には父が亡くなり、残された領地の中から元晴の長男・清晴が1万石を相続し、元晴は6,000石を受け継ぎました。さらに、慶長14年（1609年）には清晴が改易されると、その所領も与えられ、元晴は合計で2万6,380石の大名となりました。

大坂の陣

慶長19年（1614年）に起こった大坂の陣では、元晴は藤堂高虎の配下として先手衆に参加し、天王寺口に布陣しました。同年の夏の陣では、弟の貞晴や甥の一直と共に戦い、水野勝成に従い道明寺口で戦闘を行い、17人の首を挙げるという結果を残しました。その後も元晴は、兄弟と共に大坂方の残党を追い討ち、武士としての名声を高めました。

茶道への関心

元晴は武将である傍ら、茶人としても知られていました。古田織部から茶の湯を学び、弟の貞晴も同じく茶人でした。帰陣後、二人は徳川秀忠の邸宅で茶を立てる機会があり、その際に常陸国下妻で放鷹の地を褒美として与えられました。

死去

元和6年（1620年）7月20日に元晴は58歳で死去しました。彼の跡を次男の貞晴が継いだと伝えられています。元晴の生涯は、戦国の激動の中にあって多くの戦功や茶道への造詣を残し、当時の大名のひとりとして名を残しました。

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