桜ケ丘 (仙台市)

仙台市青葉区桜ケ丘：文教の薫り漂う住宅地

桜ケ丘は、仙台市青葉区の北部に位置する閑静な住宅地です。仙台駅から約5.5km北西に位置し、豊かな自然と文教施設に囲まれた住みやすい環境が魅力です。ここでは、桜ケ丘の地理、歴史、そして現在の街の様子を詳しくご紹介します。

地理と地質

桜ケ丘は、第三紀層の丘陵地帯を切り開いて造成されたため、地盤が固く地震に強いとされています。西が高く東が低いという地形になっており、西側の桜ケ丘1丁目や5丁目付近は標高が高く、東側の3丁目にかけて緩やかに傾斜しています。最高地点は海抜99mで、桜ケ丘7丁目バス停西側の高圧鉄線塔が立つあたりです。

団地内の道路は、ほぼ東西南北に整然と配置されていますが、桜ケ丘1丁目の一部は地形の関係で道路が整備されておらず、やや隔離された地区となっています。この地区は桜丘小学校ではなく中山小学校の学区となっている点も特徴的です。

沿革

桜ケ丘の歴史は古く、第三紀には針葉樹が生い茂る森林地帯でした。江戸時代には仙台藩の狩場や御林として管理され、一般の立ち入りが制限されていました。明治時代以降は国有林・民有林として森林が維持されていましたが、太平洋戦争中は木炭原木伐採や松根油採取が行われました。

1960年代に入ると、春日団地を皮切りに桜ケ丘団地、荒巻公苑団地の造成が始まり、住宅地として発展を遂げました。桜ケ丘という名称は、団地造成を手がけた東北建設機動株式会社の社長が、満開の山桜の景観に感動したことが由来とされています。1974年には住居表示が実施され、「桜ケ丘」という町名が正式に誕生しました。

現在の桜ケ丘

現在の桜ケ丘は、仙台市立桜丘小学校、仙台市立桜丘中学校、宮城学院中学校・高等学校、宮城学院女子大学など、多くの教育機関が集まる文教地区としての顔を持っています。8丁目は学校や公園、9丁目は宮城学院の敷地が大部分を占めています。

交通

交通手段は主に路線バスが利用されています。仙台市営バスと宮城交通が運行しており、仙台駅方面へのアクセスが可能です。2012年には県道大衡仙台線の北山トンネルが開通し、仙台市都心部へのアクセスが大幅に改善されました。

人口

桜ケ丘団地は、1985年頃に人口がピークを迎えましたが、その後は少子高齢化の影響で減少傾向にあります。しかし、2000年代には阿部城跡地やNHKグラウンド跡地の再開発が行われ、新たな住宅地が造成されたことで、若い世代の流入も見られます。

公共施設・商業施設

桜ケ丘には、桜ケ丘コミュニティセンター、桜ケ丘保育所、桜ケ丘小学校、桜ケ丘中学校などの公共施設が充実しています。商業施設としては、桜ケ丘商店街やみやぎ生協桜ヶ丘店などがあり、地域住民の生活を支えています。近年では、BRANCH仙台などの新しい商業施設もオープンし、賑わいを見せています。

桜ケ丘ロータリー

団地の中央部には、「桜ケ丘ロータリー」と呼ばれるラウンドアバウトがあり、シンボル的な存在となっています。中央島には桜の木が植えられており、春には美しい花を咲かせます。

まとめ

桜ケ丘は、豊かな自然、充実した教育環境、そして地域住民の温かいコミュニティが魅力の街です。歴史と文化が息づくこの地で、快適な生活を送ってみませんか。

参考文献
桜ヶ丘学区連合町内会　30年記念誌
地域情報ファイル（桜丘小学校区） (PDF) （仙台市）

もう一度検索