桜乃そらについて
桜乃そら(はるのそら)は、株式会社AH-Softwareによって企画・販売されている
音声合成ソフトウェアの音源名、およびそのキャラクターです。声優の
井上喜久子さんの声が使用されており、その幅広い表現力が魅力です。このキャラクターは、歌声合成ソフトウェアとテキスト読み上げソフトウェアの両方で展開されており、多岐にわたる用途で活用されています。
キャラクター
桜乃そらは、2018年7月12日に発表された『
VOCALOID 5』用歌声ライブラリと『
VOICEROID2』用テキスト読み上げライブラリで初登場しました。キャラクターボイスは
井上喜久子さん、キャラクターデザインは梅谷阿太郎さんが担当しています。
井上さんの声の音声ライブラリ化は2009年にAH-Software内で構想され、2013年にプロジェクトが始動しました。音声収録は週3時間、半年以上かけて行われ、その丁寧な作業が製品のクオリティを支えています。AH-Softwareは、MMDモデルデータ、Live2D/FaceRigデータ、キャラクターイラストを無償で配布しており、ユーザーが自由にコンテンツを制作できるようサポートしています。
公式設定では、桜乃そらは17歳のおっとりとしたお姉さんタイプで、ステージ上では「やさしく柔らかな一面」と「クールで鋭い一面」という二面性を見せます。誕生日は7月26日です。
ポロンちゃん
ポロンちゃんは、桜乃そらが普段耳に装着しているロボットで、ヒト型形態になると帽子の部分で物を食べ、様々なことを学習する自称天才AIです。声優の木村朱里さんがキャラクターボイスを担当しています。当初はロボット形態のみでしたが、2023年4月1日に擬人化した姿が公開され、同年7月5日には追加音声素材と表情差分イラストが配布されました。
製品
2018年7月26日に発売された「
VOCALOID 桜乃そら」は、
ヤマハの歌声合成技術「
VOCALOID」に対応したボーカル音源です。パソコンでメロディと歌詞を入力することで、簡単に歌声を作成できます。エンジンは当時サードパーティ製では初となる
VOCALOID5を採用しており、ボイスバンクには「クール」と「ナチュラル」の2種類があります。それぞれ単品販売の他、セット販売の「桜乃そら コンプリート」も提供されています。
クール
クールは、力強く張りがあり、伸びやかな声質が特徴です。スローテンポのパワー系バラードや演歌、ハイテンポなロックに対応しています。推奨音域はE2~C5、推奨テンポは70~200BPMです。パッケージイラストでは、黒と赤を基調とした衣装を着用しています。
ナチュラル
ナチュラルは、やさしく柔らかい声質が特徴です。バラードではふんわりと歌い上げ、ミドルテンポからアップテンポのポップソングでは、その優しい声で流麗に歌い上げます。推奨音域はA2~C5、推奨テンポは70~160BPMです。パッケージイラストでは、水色と白を基調とした衣装を着用しています。
VOCEROID2 桜乃そら
同じく2018年7月26日に発売された「VOCEROID2 桜乃そら」は、
AITalkをエンジンとしたテキスト読み上げ
音声合成ソフト「
VOICEROID 2」の音声ライブラリです。声質はやさしく柔らかく、ボイススタイル機能は非搭載です。パッケージイラストでは、赤い眼鏡をかけ、ワンピースを着た姿が描かれています。
「
Synthesizer V AI 桜乃そら」は、Dreamtonics株式会社が開発した歌声合成ソフトウェア
Synthesizer Vの音声ライブラリです。2023年5月18日に開発が発表され、同年6月25日の「VVV MUSIC LIVE」で歌声が初披露されました。2023年8月24日に発売され、
VOCALOID5版の追加音声素材が付属しています。推奨音域はC3-E5で、ボーカルスタイルはSweet、Soft、Adult、Pop、Coolが用意されています。
「
VOICEPEAK 桜乃そら」は、読み上げ用
音声合成ソフト
VOICEPEAKの音源です。2023年5月18日に開発が発表され、2023年8月24日に発売されました。「ポロンちゃん」と「フリモメン」の音声も収録されており、桜乃そらのボイススタイルは「幸せ」「悲しみ」「怒り」「ささやき」「クール」、ポロンちゃんのボイススタイルは「ロボ」「天才」「ほんわか」「ぷんぷん」「泣き」の各5種類が用意されています。
サンプル曲
各製品の公式サイトでは、サンプル曲が公開されており、桜乃そらの歌声や表現力を実際に体験することができます。
関連情報
AH-Software: 桜乃そらの開発元。
井上喜久子: 桜乃そらの声優。
外部リンク
桜乃そら公式Twitter)
株式会社AHSの桜乃そら関連製品の紹介ページ