桜橋 (東京都)

隅田川に架かるユニークな橋、桜橋

桜橋は、東京都の隅田川に架かる特徴的な橋梁です。台東区と墨田区の姉妹提携事業の一環として1980年に建設が始まり、1985年に完成しました。隅田川に架かる橋の中で唯一の歩行者専用橋であり、両岸の隅田公園を結ぶ園路として、地域住民や観光客に親しまれています。

特徴的なX字形

桜橋の最大の特徴は、その平面形状がX字形をしていることです。これは日本初の試みであり、橋梁のデザインとしても非常にユニークです。この形状により、橋上からは隅田川の両岸の景色を様々な角度から楽しむことができます。特に花見のシーズンには、両岸に咲き誇る桜を眺めるために、多くの人々が桜橋を訪れます。

周辺景観との調和

桜橋は、周辺の景観との調和にも配慮して設計されています。色彩や素材には工夫が凝らされており、石畳やガラス張りの手すりなど、公園の橋としてゆったりと風景を楽しめるようなデザインとなっています。また、市民が水辺に近づけるように、無粋な護岸堤防を一部切り取り、両岸の橋のたもとにはテラスが設けられています。

ロケ地としても人気

桜橋は、映画、ドラマ、バラエティなどのロケ地としてもよく利用されています。過去には、中山美穂が向島の芸者を二役で演じたドラマ『おヒマなら来てよネ!』のロケ地として毎回登場しました。また、アニメ作品『逮捕しちゃうぞ』の劇場版では、最初に爆破される橋として描かれています。

構造と諸元

桜橋は、連続鋼X形曲線箱桁橋という構造形式を採用しています。橋の長さは169.45メートル、幅員は中央部が20メートル、側径間が6メートル、付け根が57メートルです。総工費は28億3000万円で、台東区と墨田区が折半しました。橋のデザインは、竣工当時東京芸術大学教授であった清家清氏らが担当しました。

隅田川花火大会時の注意

隅田川花火大会が開催される際には、桜橋の付近が花火の打ち上げ場所（第一会場）となるため、橋上や周辺は立入禁止区域となります。花火大会を訪れる際は、事前に規制情報を確認するようにしましょう。

桜橋は、そのユニークな形状と美しい景観から、隅田川を代表する橋の一つとして、多くの人々に愛されています。

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