桜町遺跡

桜町遺跡：縄文時代から江戸時代へ時を刻む複合遺跡

富山県小矢部市桜町に位置する桜町遺跡は、縄文時代早期から江戸時代にかけての複合遺跡であり、低湿地遺跡としても知られています。この遺跡から出土した1600点もの遺物は、小矢部市指定有形文化財としてその価値を認められています。

発掘調査の概要と発見

1988年（昭和63年）の発掘調査では、縄文時代中期末（約4000年前）のものと推定される高床建物（梁間一間型高床建築）の部材が発見されました。この発見は同年11月4日に小矢部市教育委員会によって発表され、大きな注目を集めました。その後、1997年（平成9年）9月3日には、小矢部市教育委員会が日本最古とみられる建物部材が出土したと発表し、学術的な価値をさらに高めました。2000年（平成12年）には、約2800年前の環状木柱列（北陸地方特有の建造物）が出土し、当時の建築技術や文化を知る上で貴重な資料となっています。

史跡公園と桜町JOMONパーク

現在、桜町遺跡は史跡公園として整備されており、環状木柱列が復元されています。訪れる人々は、古代の建造物を間近に見学し、当時の生活や文化に触れることができます。公園内には資料館「桜町JOMONパーク」が併設されており、遺跡から出土した貴重な遺物が展示されています。これらの展示を通して、縄文時代の人々の暮らしや技術、精神文化をより深く理解することができます。

桜町JOMONパーク

開館時間：午前9時00分 - 午後5時00分（入館は午後4時30分まで）
休館日：月曜日（祝日、振替休日にあたるときは翌平日）、および12月28日 - 1月4日
料金：無料

アクセス

あいの風とやま鉄道線 石動駅より宮島方面へ車5分
* 能越自動車道福岡IC

近隣施設

2009年（平成21年）10月24日には、近隣に道の駅メルヘンおやべがオープンしました。観光の拠点として、桜町遺跡と合わせて訪れるのもおすすめです。

桜町遺跡は、日本の古代史を深く理解するための重要な場所であり、訪れる人々に縄文時代の息吹を感じさせてくれるでしょう。

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