梁山伯と祝英台 (漫画)

『梁山伯と祝英台』は、皇なつきによる日本の漫画作品です。1992年に『ミステリーDX』歴史ロマンDX号に掲載されました。中国の同名の説話「梁山伯と祝英台」を基にした悲恋物語です。

あらすじ

物語の舞台は「女子に才能は不要」とされた時代。祝英台は、男装して遊学の許可を得て杭州へ向かう途中、梁山伯と出会い意気投合し、義兄弟の契りを結びます。英台は山伯に惹かれ、夫婦になることを夢見ますが、山伯もまた、英台に特別な感情を抱き始めます。

英台は、両親から女子であることを忘れぬようにと自身の肖像画を持たされていました。山伯にその絵を見られた英台は、双子の妹だと紹介します。山伯は、自分が英台に惹かれたのは妹に憧れたからだと解釈します。英台が故郷へ帰る日、山伯は学問を終えたら妹を迎えに行くと約束しますが、その後、英台が同一人物であることに気づきます。

山伯が英台を迎えに行くと、彼女からは「遅すぎました」という手紙が届きます。英台には、すでに良家の子息との縁談がまとまっていたのです。

単行本同時収録作品

単行本には、以下の作品も収録されています。

修善寺物語: 岡本綺堂の戯曲『修善寺物語』を原作とした作品。
人喰い: 今昔物語集を基にした作品。僧都殿に棲む鬼の噂を聞いた宗親は、腹違いの兄・宗信を挑発し、鬼の存在を確かめさせようとします。宗信が僧都殿へ向かうと、宗親は背後から斬りつけます。母が下女であることから蔑まれてきた宗親は、恨みを晴らしたのでした。鬼の仕業に見せかけ、ようやく日の目を見ると安堵しますが、悪夢に悩まされるようになります。

書誌情報

単行本：1992年10月、角川書店（あすかコミックスDX）、ISBN 4-04-852374-0
収録作品：「修善寺物語」「人喰い」
文庫本：2005年11月、潮出版社（潮漫画文庫）、ISBN 4-267-01733-6
収録作品：「虎嘯」「貢院の鬼」「蘇州繁華録」「桃花扇」「青楼女人国」

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