梅田ピカデリー

梅田ピカデリーについて

梅田ピカデリー（うめだピカデリー）は、大阪市北区の太融寺町に位置していた映画館で、松竹株式会社が経営・運営していました。この映画館は、梅田ピカデリー1、2、3、4の全てを総称する名前であり、大阪北地区における松竹東急系列の映画館の中心的な存在として多くの映画ファンに愛されました。

歴史

梅田ピカデリーは、1980年3月1日にオープンし、当初は梅田松竹会館として知られていました。プラザ梅田ビル内に位置し、1階にはチケット売場が設けられていました。ここでは、上映される全ての作品のチケットを購入することができるシステムとなっていました。しかし、2011年1月16日に閉館し、その後、新たに大阪ステーションシティシネマへと移転しました。

後継施設

梅田ピカデリー閉館後の2012年には、新たにプラザ梅田ビルに「梅田クラブクアトロ」が開館しました。この施設は、心斎橋パルコの「心斎橋クラブクアトロ」が移転した場所であり、同年11月には梅田ピカデリー2のあった場所に大阪プロレスの新会場「ナスキーホール・梅田」が開設されました。さらに、2013年には梅田ピカデリー3があったフロアに池田呉服座が運営する大衆演劇の劇場「梅田呉服座」がオープンしました。

映画館のシステム

2003年から、梅田ピカデリーでは全席指定・定員入替制が導入されました。このため、事前に購入した券は当日券に引き換えられる必要があり、映画館内でのスムーズな入場が可能になりました。

各館の特徴

梅田ピカデリー1

ビルの10階に位置し、定員605人を誇る梅田ピカデリー1では、常に大作の洋画が上映されていました。この館は丸の内ピカデリー1系のチェーンとして、特に松竹東急系の作品が多く上映され、話題作をいち早く観ることができる場所でした。代表作品としては『1941』、ハリー・ポッターシリーズ、ロード・オブ・ザ・リングシリーズなどがあります。

梅田ピカデリー2

梅田ピカデリー2は8階に位置し、定員455人のこの映画館では個性的な洋画と邦画が中心に上映されました。丸の内ピカデリー2系のチェーンであり、『風の谷のナウシカ』や『ファインディング・ニモ』など、様々な世代に愛される作品が取り揃えられました。

梅田ピカデリー3

ビルの5階にあった梅田ピカデリー3は、403人の定員を持ち、オープン当初は「梅田ロキシー」として知られ、単館ロードショーや2本立て名画座としての特色がありました。松竹東急系の作品に加え、他の系列の邦画も一部上映されることがありました。代表作には『マッドマックス2』や『ハリー・ポッター』シリーズが含まれています。

梅田ピカデリー4

梅田ピカデリー4は3階にあり、定員455人のこの館は洋画と邦画を交互に上映していました。元々は邦画専用館として運営されていましたが、興行方針の変更により、映画のラインアップが見直されました。代表作品としては『男はつらいよ』シリーズや『釣りバカ日誌』シリーズが有名です。

最末期と技術

梅田ピカデリーでは、すべてのスクリーンがサラウンドEXに対応しており、DTSは1と3のスクリーンでのみ利用されていました。このように、最新の技術を取り入れることで、観客に高品質な映画体験を提供していました。

まとめ

梅田ピカデリーは、その多様な映画上映やユニークな会館運営で大阪の映画文化に寄与してきましたが、2011年の閉館後もその存在は地元の人々の記憶に深く残っています。映画館の解体や移転が進む中、今後もその文化的な影響は色あせることはないでしょう。

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