梨状筋

梨状筋（りじょうきん、英語: piriformis muscle）は、人間の仙骨に位置する筋肉であり、股関節の外旋を行う重要な役割を担っています。骨盤帯に付着する深層外旋六筋の一つとして知られています。

梨状筋は、いくつかの筋尖によって仙骨の前面、具体的には前仙骨孔の外側や坐骨の大坐骨切痕の縁から起始します。そこから大坐骨孔を通り、大腿骨の大転子の先端内側面に停止します。

梨状筋は、上双子筋、下双子筋、外閉鎖筋、内閉鎖筋、大腿方形筋とともに、深層外旋六筋、あるいは６外旋筋と呼ばれます。これらの筋肉はすべて骨盤帯に付着しており、股関節を外旋させる作用を持っています。深層に位置するため、触診することは通常できません。

通常、坐骨神経は梨状筋と上双子筋の間を通過しますが、人によっては異なる走行を示すことがあります。例えば、坐骨神経が梨状筋を貫通するように走っていたり、梨状筋を挟むように走行するケースも存在します。

梨状筋症候群は、梨状筋が坐骨神経を圧迫することで引き起こされる症状群です。坐骨神経痛に似た症状が現れ、臀部から下肢にかけての痛みや痺れが生じることがあります。梨状筋の異常な緊張や炎症が原因となることが多いとされています。

梨状筋に関する詳しい情報は、以下の項目も参照してください。

人間の筋肉の一覧
梨状筋症候群

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