森山威男

森山威男：日本のジャズドラム界を牽引する巨匠

森山威男（もりやま たけお）は、1945年1月27日生まれ、東京都品川区出身のジャズドラマーです。山梨県勝沼町（現在の甲州市）で育ち、山梨県立甲府第一高等学校を経て東京藝術大学打楽器科を卒業しました。大学在学中から演奏活動を始め、その才能を開花させました。

山下洋輔トリオでの活躍

森山威男の名を世界に知らしめたのは、[山下洋輔]]トリオへの参加です。1967年に山下洋輔グループに加わりましたが、山下の療養により活動は一時中断。1969年に山下洋輔トリオが再結成されると、ドラマーとして参加し、[[山下洋輔]、中村誠一(ts, ss)と共にトリオを支えました。1972年には中村誠一に代わり、坂田明(as, cl)が加入し、さらにトリオの音楽性は深化しました。

1974年には、山下トリオとして初のヨーロッパ・ツアーを行い、メールスでの1時間に及ぶスタンディング・オベーションをはじめ、各地で熱狂的な反響を呼びました。その後も1975年まで精力的にヨーロッパ・ツアーを行い、日本のジャズを世界に広める役割を果たしました。同年、森山は山下トリオを惜しまれつつも退団しました。

自己のカルテット結成と活動再開

1977年、森山威男は自己のカルテットを結成し、新たな音楽の探求を始めます。メンバーは、高橋知己(ts,ss)、[板橋文夫]、望月英明(b)という実力派ミュージシャンたち。1984年には、自己のカルテットでヨーロッパ・ツアーを成功させ、国際的な評価を確立しました。

1985年、森山は夫人の出身地である岐阜県可児市に転居し、演奏活動を一時休止しますが、1989年には活動を再開。1994年にはドイツ、イタリアでツアーを行うなど、再び精力的な活動を展開しました。

受賞歴とディスコグラフィー

2002年には、長年の功績が認められ、第27回南里文雄賞、第35回ジャズ・ディスク大賞日本ジャズ賞、第56回文化庁芸術祭レコード部門優秀賞を受賞しました。

森山威男のディスコグラフィーは、彼の音楽的な軌跡を辿る上で欠かせません。以下に代表的なアルバムをいくつか紹介します。

フル・ロード (1976年)
フラッシュ・アップ (1977年)
ハッシャバイ (1978年)
スマイル (1981年)
マイ・ディア (1982年)
イースト・プランツ (1983年)
グリーン・リヴァー (1984年)
ライヴ・アット・ラヴリー (1991年)
虹の彼方に (1994年)
マナ (1994年)
デュアル (1996年) - マル・ウォルドロンとの共演
ビット (1998年) - マル・ウォルドロンとの共演
take 0 zero (2000年)
森山組 信正見参 (2000年)
しーそー (2001年) - 渋谷毅との共演
森 (2002年)
山 (2002年)
A Live Supreme (2007年)
バッテリーズ・ノット・インクルーデッド (2014年)
ダズリング (2014年)
セントラル・パーク・イースト (2014年)
ストレイトエッジ (2014年)
MORIYAMA TAKEO Meets ICHIKAWA OSAMU (2016年)
おぼろ月夜 童謡 (2016年) - 板橋文夫との共演

これらのアルバムは、森山威男の多様な音楽性を反映しており、彼のドラミングの魅力が存分に堪能できます。

著書と外部リンク

森山威男は、自身の音楽哲学を綴った著書『森山威男 スイングの核心』（ヤマハミュージックメディア、2017年）も出版しています。ドラマーとしての経験と知識を基に、スイングの本質に迫る内容となっています。

より深く森山威男の世界を知りたい方は、以下の外部リンクもご参照ください。

公式ウェブサイト
Ｊａｚｚ　Ｐａｇｅ
ジャズ資料館 - Jazz Database for Musicians -
森山威男 Facebook
【連載】PIT INNその歴史とミュージシャンたち 第14回：森山威男さんが語る「ピットイン」との激動の時代 - PHILE WEB
【証言で綴る日本のジャズ】森山威男 - Arban
稀代のドラマー森山威男が初めて語る「スイングするドラミングと藝大時代」／森山威男インタビュー - YAMAHA
森山威男研究会 - 詳細ディスコグラフィあり

森山威男は、日本のジャズシーンを代表するドラマーとして、今もなお精力的に活動を続けています。彼の音楽は、世代を超えて多くの人々に感動を与え、ジャズの魅力を伝えています。

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