森川昭

森川昭

森川昭（1932年8月29日 - ）は、日本の近世文学研究者であり、特に俳諧の研究において多大な業績を残した。

経歴

神奈川県に生まれ、東京大学大学院博士課程を中退後、教育者としてのキャリアをスタートさせた。1957年に戸山高等学校講師、1961年に成蹊高等学校教諭を経て、1965年に愛知県立大学助教授に就任。その後、1970年に成蹊大学助教授となった。1976年、東京大学国文学科助教授に迎えられ、教授として教鞭を執り、1993年に定年退官し、同大学名誉教授となった。退官後も研究活動は衰えず、帝京大学文学部教授として後進の指導にあたり、2003年に定年退職した。

研究内容

専門は俳諧であり、江戸時代の俳諧、特に貞門俳諧の研究に力を注いだ。その研究は、俳諧史における重要な位置を占めている。松尾芭蕉の研究や、下里知足の研究にも取り組み、近世文学研究に大きく貢献した。

著書

『江戸貞門俳諧の研究』(1963年)
『東海道五十三次ハンドブック』(1997年)
『俳諧とその周辺』(2002年)
『春夏秋冬』(2005年)
『下里知足の文事の研究　第一部（日記篇）』(2013年)
『下里知足の文事の研究　第二部　論文篇、第三部　年表編』(2015年)

校注・編纂

松尾芭蕉『おくのほそ道』(1981年、村田直行共編訳)
『谷木因全集』(1982年)
『発句帳』(1984年)
『新日本古典文学大系 69 初期俳諧集』(1991年、加藤定彦,乾裕幸共編)
『論集近世文学 俳諧史の新しき地平』(1992年)
『近世文学論輯』(1993年)

森川昭は、その長きにわたる研究生活を通じて、多くの研究者や学生を育成し、日本の近世文学研究の発展に大きく寄与した。特に俳諧史研究における貢献は大きく、その業績は今日でも高く評価されている。

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