森本龍石

森本龍石（もりもと りゅうせき、1940年8月3日 - 2017年12月13日）は、日本の書道家です。大阪府立四条畷高等学校、奈良教育大学特設書道科を卒業後、北辰書道会を主宰し、後進の指導にも尽力しました。日展会友、毎日書道展運営委員、毎日書道展審査員、毎日書道会参事など、書道界の要職を歴任しました。

森本龍石の書道の特徴は、伝統的な書道の枠にとらわれない、斬新でモダンなスタイルです。その作品は、国内外で高く評価され、国際交流にも積極的に取り組みました。特に、ブラジル、ロシア、ウクライナ、キルギス、韓国など、多くの国で書道展を開催し、講演や講習会を通じて、書道の普及に尽力しました。

2001年からは、モスクワ現代美術館において、ピカソやシャガールといった巨匠たちの作品と並び、森本龍石の作品が常設展示されるという、快挙を成し遂げました。また、キルギス国立美術館にも作品が常設展示されています。

主な活動と略歴

1975年：日本代表書家ブラジル親善使節団の一員として、ブラジル、アルゼンチン、アメリカを訪問。
1983年：書道親善使節団として、北京、西安、上海などを訪問。
1987年：ブラジルで書道講演・講習会を開催し、サンパウロで個展を開催。
1988年：日本現代書法海外展で、北京、上海に出品。
1990年：毎日書道展ヨーロッパ展（フランクフルト、コペンハーゲン、レーニングラード展）に出品。
1992年：国語学者・金田一春彦と共に、本居長世作曲の童謡をモチーフにした北辰書道会代表作家展を東京で開催。
1997年：サンパウロで個展を開催。第五回国際高校生選抜書展の開催を支援。
1998年：第50回毎日書道展海外展（パリ、ストックホルム、北京）に出品し、功労賞を受賞。ロンドン、ミュンヘンで個展を開催。
2000年：キルギス国立美術館で「現代日本の書・森本龍石展」を開催し、124点を同美術館に収蔵。ロシア国立東洋美術館で「現代日本の書・森本龍石展」を開催し、74点を同美術館に収蔵。
2001年：モスクワ現代美術館が森本龍石作品をピカソ・シャガール作品と同室に常設展示。キルギス国立美術館が森本龍石作品を常設展示。
2002年：ロシアの画家、マイ・ミトゥーリッチと共に、芭蕉の句をテーマにした書画二人展をロシア国立東洋美術館で開催。ウクライナ国立美術館主催「現代の書　森本龍石書の世界展」を開催。ロシア国立美術アカデミーより「名誉会員」の称号を授与。キルギス政府より「文化功労賞」を授与。
2003年：キルギス国立大学「名誉教授」に就任。ロシア国立芸術アカデミー美術館主催のマイ・ミトゥーリッチとの200点の書道展を開催。ロシア国立プーシキン美術館に書作品34点、ロシア国立芸術アカデミー美術館に66点を収蔵。
2004年：キルギス国立美術館主催のシルクロード展に出品。
2005年：毎日書道展運営委員、毎日書道展会員賞選考委員。毎日書道会参事に就任。トルコのイスタンブールにあるアヤ・ソフィア大聖堂美術館にてシルクロード展開催。ウクライナ国立美術館にて「現代日本の書代表作家キエフ展」に出品。
2008年:毎日現代書「サンパウロ展」出品、サンパウロ大学にて講演
2009年：ロシア国立プーシキン美術館にて「書」の講習。キルギス国立美術館にて「西と東の対話・シルクロード展」に出品。ロシア国立プーシキン美術館に森本龍石の書17点が収蔵。
2011年：ロシア、サンクトペテルブルクの国立科学アカデミーロシア文学研究所・プーシキンドームにて「森本龍石書展」を開催。
2012年：ウクライナ・キエフで国交20周年記念「森本龍石書展」を開催。
2017年：腎不全のため死去。

作品と指導

北辰書道会をベースに、多くの弟子や生徒を育成しました。外国人にも指導を行い、中にはRAIRYU（ウクライナ出身）という書家名でプロとして活躍する者もいます。

外部リンク

日本の書道家　モスクワの子供たちと交流
森本龍石書道教室 －初歩、実用書から指導者育成まで－
森本龍石　小品展
森本 龍石 先生「書の美 日本の美」 - ウェイバックマシン
プーシキン美術館

森本龍石は、その生涯を通して書道の普及と国際交流に尽力し、その功績は今もなお、多くの人々に影響を与え続けています。

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