森林組合

森林組合（しんりんくみあい）について

森林組合は、森林の所有者が協力して森林の保全や林業事業を行うための団体で、協同組合の一形態として位置付けられます。日本における森林組合は、森林組合法に基づいて設立されており、一般には「JForest」として知られています。

日本における森林組合の種類

日本の森林組合には、2つの主要な種類があります。一つは狭義の森林組合で、これは主に市町村単位での民有林を対象にしており、もう一つは生産森林組合で、こちらは狭い地域での共有地を共同で管理しています。2021年3月末時点で、狭義の森林組合は613あり、約149万人のメンバーが参加していました。これにより、地区内の民有林の約61%を占有しています。また、生産森林組合は2,693組織が存在しています。

狭義の森林組合は、森林所有者の資金により運営され、メンバーに対して様々な林業に関するサービスを提供しています。具体的には、森林施業の計画立案や受託、資材の共同購入、林産物の販売、資金融資、森林災害共済などです。

地域に応じて設立された森林組合は、都道府県森林組合連合会、さらにその上層組織として全国森林組合連合会が存在し、より広範囲な連携や支援を行っています。最近では、都市部出身の若者が林業に興味を持ち、森林組合が彼らの参入をサポートする役割を果たしています。

歴史的背景

森林組合制度は、1907年に施行された森林法に基づいて初めて確立されました。当初は、地域内の3分の2以上の森林所有者の賛同によって設立され、造林・施業・保護などの特定分野に特化した組合が形成されました。

しかし、日中戦争の経済体制の中で、民有林の資源管理が問題視され、政府は効率的な林産物生産のために政策を推進しました。この政策の一環として、1939年には森林組合の設立が活発化し、全国的に町村単位の森林組合が整備されました。この時期は、国家の経済統制下で森林組合が機能していたため、組合員の自主性は薄れていました。

第二次世界大戦後、従来の統制型森林組合は組合員からの信頼を失い、その機能が停止してしまいました。1951年の森林法改正では、組合員の自由な加入と脱退、及び組合運営の自治が保障されるようになり、施設組合と生産組合の二つのタイプに分けられました。

1978年には、森林組合に関する法体系が再構成され、独立した森林組合法が整備されることで、施設組合が今の森林組合と改称されました。2016年の法改正により、地域に基づく団体としての新たな組織形態も認められました。

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