森田まさのり

森田まさのり：高校時代から築き上げた漫画家人生

森田まさのり氏は、1966年12月22日、滋賀県栗東市に生まれました。O型。幼少期から漫画に親しみ、高校時代には手塚賞佳作を受賞するなど、早くから才能を発揮しました。守山高校在学中に創作した『IT'S LATE』で漫画家デビューを果たし、高校卒業後は漫画家を目指して上京します。

上京後は原哲夫氏のアシスタントとして研鑽を積み、数々の読み切り作品を経て、1987年に『週刊少年ジャンプ』で『BACHI-ATARI ROCK』を発表し、本格的に漫画家としての活動をスタートさせました。

代表作『ろくでなしBLUES』と『ROOKIES』

1988年から連載を開始した『ろくでなしBLUES』は、森田まさのり氏を代表する作品の一つとなりました。不良たちの青春を描いた本作は、長期連載となり大きな人気を獲得しました。

続く1998年には、不良高校の野球部を題材にした『ROOKIES』の連載を開始。こちらも大きなヒットとなり、テレビドラマ化もされました。ドラマ化にあたっては、登場人物の名前を巨人選手に変更する案もあったようですが、森田氏は阪神タイガースの大ファンであることからこれを拒否したというエピソードも有名です。登場人物の名前は、森田氏の好きな阪神タイガースの選手から取られているというこだわりを見せています。

画風と創作活動

森田氏の絵柄は、初期は手塚治虫氏や藤子不二雄Ⓐ氏の影響が見られましたが、上京後は北条司氏に近い作風へと変化していきました。アシスタント時代には、原哲夫氏、谷口ジロー氏、池上遼一氏などの作品にも感銘を受け、独自の画風が確立されていきました。

特に得意とするのは人物の「口」の描写で、発音通りの口元を描くことにこだわったといいます。また、『北斗の拳』に登場するザコキャラクターのギャグシーンにも影響を受けていると語っており、様々な要素が森田氏の作風に反映されています。

高校卒業と同時に漫画家の道に進んだ森田氏は、「会社勤めをしたこともバイト経験もない」と語っており、作品には高校時代までの経験が色濃く反映されています。そのため、自身の作品を「描けるのは高校時代までのこと」と表現するほど、自身の経験を作品に投影しているのです。

プライベートと信念

森田氏は、阪神タイガースの大ファンであることでも知られています。『ROOKIES』のドラマ化では、母校である守山高校でのロケを希望しましたが、許可が下りなかったため、母校でもある栗東中学校でロケが行われました。

また、実家は浄土真宗本願寺派の寺院であり、寺の長男として生まれました。高校1年生の夏休みに得度を受け、僧籍も持っています。跡継ぎとして寺を継ぐことを期待されていましたが、「4年間で成功する」という強い意志を持って上京し、漫画家として成功を収めました。

漫画家として成功したことで、檀家への後ろめたさを感じながらも、郷土である滋賀県への貢献を続け、積極的に作品をドラマ化・パチンコ化することで、故郷をアピールし続けています。

その他の活動

森田氏は、喫煙者であった時期もありましたが、1994年に禁煙を始め、連載のページ欄外に禁煙日数を記し続けるなど、ストイックな一面も持ち合わせています。

2018年には、長田悠幸氏とアマチュアお笑いコンビ「漫画家」を結成し、M-1グランプリにも出場しました。

様々な作品を生み出し、漫画界に大きな足跡を残してきた森田まさのり氏。その才能と努力、そして故郷への愛は、これからも多くの読者たちを魅了し続けることでしょう。

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