森田芳彦

森田芳彦 - 元プロ野球選手の足跡

森田芳彦（もりたよしひこ、1962年2月5日生まれ）は、宮崎県串間市出身の元プロ野球選手で、内野手として活躍しました。1984年のロサンゼルスオリンピックでは日本代表の遊撃手として全試合に出場し、金メダル獲得に大きく貢献したことで知られています。

来歴

プロ入り前

森田は三人兄弟の末っ子として生まれ、幼少期から野球に親しみました。串間市立有明小学校では、少年野球チームに所属し、1972年と1973年に宮崎県大会で連覇を達成。また、串間市立福島中学校に進学し、軟式野球部に入部します。在学中の1974年には、野球部において県大会優勝を果たしています。

高校は宮崎県立福島高等学校へ進学し、ここでも硬式野球部で活動を続けましたが、全国大会には出場できませんでした。卒業後は国鉄鹿児島鉄道管理局に入社し、そこで野球部に入部します。1982年には南海ホークスから指名を受けるものの、入団は拒否し、チームでプレーを続けました。1983年には都市対抗野球に出場し、1番打者として活躍。続く1984年にはオリンピックで日本代表に選ばれることとなります。

プロ入り後

1985年、森田はロッテオリオンズから3位指名を受けて入団が決まり、背番号30をつけてのプロ生活をスタートしました。1986年のデビュー戦では、初安打と本塁打を記録し、内野のユーティリティプレイヤーとして名を馳せていきました。特に西村徳文選手と共に二遊間を守る場面が多く、両選手は後のプロ野球の中でも有名なコンビとなりました。

1988年には、近鉄バファローズとの試合で、特に記憶に残る場面がありました。この試合で森田は代打で起用され、重要な場面での三振が注目されたため、後に「10.19」として語り継がれる記録と繋がります。このような存在感を持ちながら、1989年にはレギュラーとして出場するものの、その後出場機会が減少しました。

1991年以降は若手選手の台頭により出場機会が激減し、1995年に現役を引退。改めてミニマムながらも確かな足跡を残した選手として、地元やプロ野球界でも評価されています。引退後は、元選手としての活動はわからない部分が多いものの、同僚である初芝清選手とは引退後も交流が続いていました。残念ながら、彼は2019年にこの世を去りました。

記録と功績

森田の初出場は1986年5月15日の対日本ハムファイターズ戦であり、初安打を記録したのもこの試合です。背番号30を背負い、ロッテオリオンズ―千葉ロッテマリーンズというチーム名で14年間にわたり選手生活を全うしました。主に遊撃手と一塁手として守備に就き、これまでに通算86試合に出場しました。

彼は、プロ野球界における『日本の野球文化』の橋渡しをした一人とも言える存在で、特にオリンピックでの金メダルは、多くのファンに勇気を与え続けています。森田芳彦の生涯は、群雄割拠の中で磨かれた輝きを持つひとつの物語として、いつまでも記憶に残ることでしょう。

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