森諦圓

森諦圓（もり たいえん）

森諦圓（1901年5月27日 - 1990年7月30日）は、日本の僧侶、教育者であり、真言宗御室派の管長を務め、総本山仁和寺の第41世門跡となりました。出家するまでの本名は森調四郎でした。

生涯

森諦圓は香川県三豊郡比地二村（現在の三豊市高瀬町）に生まれました。旧制香川県立三豊中学校、真言宗京都大学（現在の種智院大学）を卒業しています。

貧しい大工の家に生まれた森諦圓は、8歳の時に「米のメシが食べたい、学問がしたい」という強い思いから仏門に入りました。覚城院での厳しい修行を経て、三豊中学、真言宗京都大学を卒業。卒業論文は『児童の宗教教育の理論と実践』でした。大学卒業後、覚城院第57世住職となります。戦時中は、陸軍第十一師団付従軍布教師として上海に敵前上陸を共に行動しました。

1942年（昭和17年）には仁尾町議会議員に当選し、約5年間町政に参画、町役場庁舎ならびに平石幼稚園の建設などを推進しました。戦後、真言宗御室派教学部長、総本山仁和寺執行に就任。その後、真言宗御室派宗務部長、総本山仁和寺執行長の要職を歴任しました。

1967年（昭和42年）には真言宗御室派管長、総本山仁和寺第41世門跡に就任。当時、仁和寺が所有していた名勝双ヶ丘の売却問題が国会で論争となりましたが、森諦圓は売却を成功させ、寺の財政基盤を固めました。また、種智院大学学長、洛南高等学校校長も務め、青少年の健全育成と教育に尽力しました。

1990年（平成2年）に遷化されました。

略歴

1921年 - 真言宗京都大学卒業
1925年 - 覚城院第57世住職
1937年 - 日中戦争の第1号従軍布教師
1952年 - 真言宗御室派教学部長、総本山仁和寺執行。
1962年 - 真言宗御室派宗務総長、総本山仁和寺執行長。
1967年 - 真言宗御室派管長、総本山仁和寺第41世門跡。
1971年 - 種智院大学学長、洛南高等学校校長。
1973年 - 後七日御修法大阿、真言宗長者。
1979年 - 仁尾町名誉町民
1982年 - 総本山仁和寺最高顧問
1986年 - 種智院大学名誉教授

著書

『古寺巡礼京都11「仁和寺」』
『青少年布教の理論』
『子供へのはなし方』

参考文献

* 『香川県人物・人材情報リスト 2011』（日外アソシエーツ）（2011年）

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