椎拳崇

椎拳崇：KOFシリーズを彩る関西弁の格闘家

椎拳崇（しいけんすう）は、SNKのゲーム作品『サイコソルジャー』、『ザ・キング・オブ・ファイターズ』（以下KOF）シリーズなどに登場する人気キャラクターです。中国拳法を駆使する関西弁の少年で、その明るい性格と個性的な技の数々で多くのファンを魅了しています。

『サイコソルジャー』での初登場

1987年のシューティングゲーム『サイコソルジャー』で初登場した拳崇は、麻宮アテナと共に古代の予言に導かれた光の戦士として、邪悪な存在・屍愚魔と戦います。アテナと同様、強力な超能力を駆使しますが、アテナが先祖伝来の能力であるのに対し、拳崇の超能力は厳しい修行の成果です。ゲーム内ではアテナとほぼ同じ性能を持ち、2Pキャラクターとして登場。唯一の違いは、アテナがフェニックスに変身するのに対し、拳崇は龍に変身するという点です。緑色の袖なしの拳法着に赤い鉢巻き、スニーカーという姿は、後のKOFシリーズのデザインにも影響を与えています。

KOFシリーズでの活躍

KOFシリーズでは、アテナ、包と共にサイコソルジャーチームの一員として参戦。師匠である鎮元斎の下で修行を積んだ中国拳法、特に心意拳をベースにした格闘スタイルで、数々の強敵と戦います。お調子者で明るい性格は、チームメイトやライバルたちとの交流にも活かされ、特に後輩である包とは良好な関係を築いています。一方、桃子とはよくからかわれているようです。

大阪在住経験があるため、流暢な関西弁を話すことも大きな特徴。ロバート・ガルシアとは異なる、本物の関西弁で他のキャラクターと掛け合う場面も見られます。

KOFシリーズを通して、服装はマイナーチェンジを繰り返していますが、『KOF XII』と『KOF XIII』では『サイコソルジャー』に近いデザインに戻っています。トレードマークである肉まんは、ゲーム内でも重要なアイテム。試合前に食べている最中に喉を詰まらせる場面や、超必殺技の効果として登場するなど、彼のキャラクター性を際立たせています。彼曰く、ピザまんは邪道とのことです。

アテナへの好意は明らかですが、なかなか実らない関係が続いています。アテナが彼を唯一名前で呼ぶことなどから、通常の友人関係以上の感情を抱いている様子がうかがえます。アテナや鎮元斎との出会いの経緯はゲーム内でも曖昧にされており、明確な設定はありません。

また、アテナの人気が故に、拳崇はファンからの苦情の手紙やカミソリレターを受け取るというエピソードもあります。しかし、彼自身もファンからぬいぐるみを貰ったりするなど、人気は高いようです。

『KOF'99』で包に超能力を吸い取られたことで、一時的に超能力を失い、拳法のみで戦う時期もありました。しかし、『KOF'99』のエンディングで強大な潜在能力、後に「龍の気」と呼ばれる力を開放。その後は、その力の制御に苦しみながらも、KOF大会に復帰し、更なる成長を遂げていきます。彼の持つ圧倒的な力は、飛賊の長である龍も認めるほどです。しかし、力を追い求めるあまり破滅した者たちの姿を見てきたため、その力をむやみに使おうとはしません。

アドベンチャーゲーム『ザ・キング・オブ・ファイターズ京』では、アテナに付きまとっては草薙京にちょっかいを出すなど、傍迷惑ながらもコミカルな一面も見せています。

椎拳崇の技

椎拳崇は、中国拳法を基にした多彩な技を駆使します。通常技、特殊技、必殺技、超必殺技と、それぞれの技には個性的な名前が付けられており、その多くに「龍」をイメージした名称が使われています。「超球弾」「龍顎砕」「龍連牙」など、彼の格闘スタイルを表す技の数々は、KOFシリーズにおける彼の存在感をさらに際立たせています。また、『KOF』シリーズを通して技は変化し、超能力の有無によっても変化しているものも存在します。特に「肉まんを食う」は、彼のトレードマークともいえる技であり、時として体力の回復に繋がったり、逆にピザまんを食べてしまい体力回復に失敗したりと、ユーモラスな演出が加えられています。

関連人物

麻宮アテナ：宿命を共に戦う仲間であり、拳崇にとって特別な存在です。
鎮元斎：拳崇の師匠。
包、桃子：サイコソルジャーチームの仲間。
龍：拳崇の力を狙う飛賊の長。
ロバート・ガルシア：同じ関西弁を使うキャラクター。

まとめ

椎拳崇は、その明るい性格、個性的な技、そしてアテナとの関係性など、多くの魅力を持つキャラクターです。KOFシリーズにおける彼の活躍は、今後も多くのファンを魅了し続けることでしょう。

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