検索連動型広告

検索連動型広告とは

検索連動型広告は、インターネット広告の一種で、ユーザーが検索エンジンで入力したキーワードに連動して、検索結果ページに表示される広告です。これは、検索エンジンマーケティング（SEM）の中核をなす手法の一つであり、ユーザーの検索意図に合致した広告を表示できるため、高い効果が期待できます。

呼称

検索連動型広告は、「検索キーワード連動型広告」、「検索広告」、「検索キーワード広告」、「リスティング広告」など、さまざまな名称で呼ばれることが一般的です。また、クリックされるごとに広告主が費用を支払うクリック課金（PPC: Pay Per Click）方式であることから、「P4P（Pay for Performance）」と呼ばれることもあります。

運用型広告としての位置づけ

近年では、SNS広告とともに、運用型広告の一つとして認識されるようになっています。運用型広告は、広告効果を継続的に分析し、改善を繰り返すことで、費用対効果の最大化を目指す広告手法です。

主要なサービス

検索連動型広告の代表的なサービスとしては、Yahoo!に買収されたOvertureの「スポンサードサーチ」や、Googleの「Google 広告（旧AdWords）」が挙げられます。これらのサービスを利用することで、多くのユーザーに広告を配信することができます。

ディスプレイ広告との違い

バナー形式で表示されるディスプレイ広告もリスティング広告の一種として扱われることがありますが、一般的に検索連動型広告は、検索結果に表示されるテキスト形式の広告を指します。近年では、検索キーワードに関連した商品広告を表示する「ショッピング広告」も普及しています。

仕組み

Yahoo! JAPANの「検索広告」を例に、その仕組みを解説します。

価格決定

検索連動型広告のクリック単価（価格）は、キーワードごとにオークション形式で決定されます。広告主は、入札価格を高く設定することで、より上位に広告が表示される可能性を高めることができます。

広告の登録

広告主は、広告を表示させたい「キーワード」と「広告内容」（タイトル15文字以内、説明文38文字以内 ※半角全角1文字計算）を登録します。登録された広告内容は、ユーザーが検索したキーワードに一致または関連する場合に表示されます。

検索時の表示

ユーザーが検索エンジンでキーワードを検索すると、登録されたキーワードに合致する広告が表示されます。広告は、検索結果ページの上部や下部などに表示され、ユーザーの目に触れる機会が増えます。

報酬の支払い

広告が表示されるだけでは料金は発生しません。広告がクリックされると料金が発生し、広告主に課金される仕組みです。これは、クリック報酬型広告（PPC）の形態であり、広告効果を直接的に測定することができます。

クリック単価と広告掲載順位

クリックごとに発生する料金は、入札によって決定されます。人気の高いキーワードは、クリック単価が高騰する傾向があります。ただし、広告の掲載順位は、入札価格だけでなく、広告の品質も重要な要素となります。広告の品質が高いと、低い入札価格でも上位に表示される可能性があります。

まとめ

検索連動型広告は、効果的なインターネット広告手法の一つであり、ユーザーの検索行動に合わせた広告表示が可能です。オークション形式でクリック単価が決まるため、適切な運用を行うことで、費用対効果の高い広告展開が期待できます。

注意点

近年、検索連動型広告を悪用した偽サイトへの誘導が増加しています。広告をクリックする際は、URLやサイトの内容をよく確認し、不審なサイトにはアクセスしないように注意が必要です。

参考資料

オーバーチュア株式会社『オーバーチュア スポンサードサーチ 公式ガイド』インプレスR&D、2008年4月1日。ISBN 978-4844325550。
米マカフィー社『検索エンジンの安全性に関する調査報告』2007年6月4日。
NHK NEWSWEB『急増する偽の通販サイト』2014年9月29日。
ヤフー『検索連動型広告で偽サイト誘導に関して』2014年2月28日。
ITmedia『見た目はそっくり「楽天市場」の偽サイト2500件以上確認　偽装メールも』2015年2月17日。
読売オンライン『年金機構流出：３度の判断ミスで流出拡大』2015年6月5日。

関連項目

インターネット広告
Google 広告
検索エンジン
ウェブサイト

外部リンク

* Google 広告 - Google

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