楽安河

楽安河（らくあんが）は、中国の江西省を流れる河川であり、鄱陽湖へと注ぐ鄱江の重要な支流の一つです。別名として楽安江や大溪水とも呼ばれ、上流部では昌江河という名で知られています。

楽安河は、江西省婺源県の北東部に位置する五龍山の西南麓に源を発します。源流から南へと流れ、その後西南へと進路を変え、婺源県、徳興市、楽平市といった地域を通過し、最終的には鄱陽県において昌江と合流し、鄱江となります。

河川の全長は279キロメートルに及び、流域面積は8,456平方キロメートル。年間平均流量は489立方メートル毎秒を記録しています。流れの特性から、徳興市までが上流、そこから楽平市の市域内までが中流、鄱陽県に入ってからが下流と区分されます。

楽安河には、多くの支流が流れ込んでいます。主な支流としては、番溪水、安殷河、槎溪河、建節水などが挙げられます。これらの支流は、楽安河流域の豊かな水量を支えるとともに、周辺地域の生態系にも重要な役割を果たしています。

楽安河は、流域の農業や産業、生活用水を支える重要な水源であると同時に、水運の役割も担ってきました。また、その美しい景観は、観光資源としても注目されています。しかし、近年では、都市化の進展や水質汚染などの問題も抱えており、持続可能な河川管理が求められています。流域の自治体や住民が協力し、楽安河の保全と活用に向けた取り組みを進めていくことが重要です。

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