榊原金之助

榊原金之助 - 転機と挑戦の人生

榊原金之助（さかきばら きんのすけ、1909年11月9日 - 1983年3月12日）は、愛知県岡崎市出身の著名な新聞記者および政治家です。彼は『東海新聞』の創設メンバーであり、社長を26年間務めました。また、愛知県議会議員も2期にわたり、その影響力を持っていました。此処では、彼の生涯と業績について詳しく見ていきましょう。

生い立ちと初期の経歴

榊原は愛知県額田郡常磐村大字大柳で生まれ、祖父の事業が失敗したために家族は岡崎市の中心部に移住します。彼は早くから家計を助けるために文選工見習いとして働きながら、額田郡岡崎高等小学校を卒業しました。
1915年、彼は竹内京治が社主を務めた日刊紙『岡崎朝報』に入社します。 そこで彼は記者としての道を歩み始め、同時期に社会主義運動の影響を受け、政治活動に熱心になりました。

労働運動と転向

1930年代には、労働運動に従事し、岡崎合同労働組合の設立に関与しますが、1931年には三河日報事件で起訴されることとなりました。その後、獄中での経験を経て1933年に日本共産党に入党しますが、活動は弾圧によって苦境に立たされ、再び逮捕されました。
彼は獄中で転向を決意し、その後、釈放されると再び岡崎朝報に戻り編集長として活躍します。

東海新聞の設立

敗戦後、榊原は戦災の影響で事務所が焼失した後、東海新聞の設立に乗り出します。1945年12月、彼は黒柳章とともに『東海新聞』を創刊しました。榊原のリーダーシップのもと、新聞は地域に根差した報道を行い、愛知県内での信頼を築いていきます。
その後、榊原は様々な挑戦に直面しながらも、新聞を育成し続けます。彼は地域の文化事業にも積極的に関与し、岡崎文化協会の設立にも寄与しました。

政治活動

榊原は1947年に愛知県議会議員選挙に立候補を試みましたが、前社長の黒柳からの反対により断念しました。しかし、同年に岡崎市長選挙が行われ、榊原は竹内京治を支援し、選挙戦においては積極的な役割を果たしました。彼は以後の市長選挙でも竹内を支援し続け、その結果の政治的安定に寄与しました。
彼は1963年には自由民主党公認で県議会に当選するなど、政治家としても活躍しました。

晩年と死去

榊原は1972年に東海新聞社の社長を退き、その後は静かな晩年を過ごしました。しかし1983年には脳卒中後遺症により亡くなりました。彼の多彩な活動と地域社会への影響は、後の世代にも残り、名を刻むこととなりました。

まとめ

榊原金之助の人生は、新聞記者、政治家としての多様な側面であり、彼の信念と情熱は愛知県の地域発展に貢献しました。その足跡は今なお語り継がれ、多くの人々に影響を与え続けています。

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