榎園実穂

榎園 実穂

榎園 実穂（えのきぞの みほ）は、1987年10月4日生まれの日本の女優である。血液型はB型。大阪府出身。子役として芸能活動を開始し、特に1999年度後期のNHK連続テレビ小説『あすか』で主人公の少女時代を演じたことにより、一躍その存在が広く知られることとなった。

当初、所属事務所はリコモーションであったが、2015年頃にはキューブへ移籍。その後、2018年時点では既に同事務所を退社している。

経歴

榎園の実穂のキャリアは、意外な動機から始まった。幼少期、彼女はジュニアオリンピック出場という高い目標を掲げ、幼稚園時代からスイミングスクールで本格的な訓練を積んでいた。しかし、中耳炎を患い、残念ながら聴力が低下したことにより、水泳競技の道を断念せざるを得なくなった。

転機となったのは、小学1年生の時である。新聞の折り込みチラシで子役募集に関心を持った祖母の勧めを受け、児童劇団のオーディションに挑戦し、見事に合格した。これが彼女の芸能界入りのきっかけとなる。

小学3年生に進級する頃には、モデルクラブへと活動の場を移した。この頃から、近畿日本鉄道の「まるとく切符」のテレビコマーシャルや、大阪ガスのポスターなどに出演し、メディアでの露出が増え始める。

そして小学6年生の時、彼女の女優人生における決定的な出来事が訪れる。NHK連続テレビ小説『あすか』のヒロイン募集オーディションである。実に5万6千人もの応募者が集まる難関であったが、彼女はこれに合格し、主人公である宮本あすか（演：竹内結子）の少女時代を演じる大役に抜擢された。この作品での瑞々しい演技は多くの視聴者の心に残り、子役として大きな注目を集めることとなった。また、『あすか』では、あすかの親友である速田いつかの幼少期も担当している。

『あすか』の放送終了後、NHK関係者の紹介という縁もあり、それまで所属していたモデルクラブから、芸能事務所リコモーションへと移籍した。その後も女優として活動を続け、2015年頃には株式会社キューブに所属。テレビドラマを中心に、様々な役柄を演じたが、2018年頃には所属事務所を退社している。

主な出演作品

テレビドラマ

NHK連続テレビ小説『あすか』（1999年 - 2000年）：主人公・宮本あすかの少女時代、および速田いつかを演じ、広く注目を集めた初期の代表作。
NHK連続テレビ小説『てっぱん』（2011年2月）：音大生のリエ役として登場。
NHK連続テレビ小説『カーネーション』（2012年2月11日）：妊婦の客役で出演。
ドラマ30『ふしぎな話 ゴーストティーチャー』（毎日放送、2000年8月）
ドラマ30『いのちの現場から7』（毎日放送、2001年）
ドラマ30『京都へおこしやす!』（毎日放送、2008年1月）：菊乃役を務めた。
『Teacups』（テレビ東京、2001年）：小原奈々役で出演。
『安楽椅子探偵 ON AIR』（ABC、2006年3月）：みやび役として参加。
土曜ナイトドラマ『桜2号』（ABC、2006年10月28日 - ）：松山由美役を演じた。
『新・はんなり菊太郎〜京・公事宿事件帳〜』（NHK、2007年）
『ありがとう、オカン』（関西テレビ、2008年10月）
金曜ナイトドラマ『メイド刑事』（テレビ朝日、2009年8月21日）
木曜ミステリー『おみやさん 第8シリーズ』第3話（テレビ朝日・東映、2011年5月12日）
土曜ワイド劇場『ミステリー作家六波羅一輝の推理2 京都・陰陽師の殺人』（ABC、2012年4月21日）：文菊役（舞妓）で出演。

ラジオドラマ

『幻坂』〜「逢坂」前・後編（NHK-FM、2014年3月6、7日）：ひとみ役を担当。

テレビCM

松本引越センター（2000年 - 2002年）

その他

かつては「ｍｉｐｏｒｉｎ ｍｉｈｏ’ｓ　ｄｉａｒｙ」というブログを運営していたが、2012年10月4日をもって閉鎖されている。インターネットアーカイブには公式プロフィールの一部が残されているほか、榎園実穂自身のホームページも存在していた模様である。

（参考文献：香取俊介著『子役という仕事 その成功の方程式』ジュリアン、2005年）

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