榎本憲男

榎本 憲男（えのもと のりお）

榎本憲男は、1959年に和歌山県で生まれ、日本の映画界で幅広い活躍を見せる監督、脚本家、プロデューサー、そして小説家として知られています。また、シナリオアナリストとしても活動しており、ENというペンネームでも作品を発表しています。現在、ENBUゼミナールの映画監督コースで「脚本入門」の講師を務めています。

人物・来歴

榎本は和歌山県立田辺高等学校を経て青山学院大学を卒業後、西友に入社。1987年に銀座テアトル西友（今の銀座テアトルシネマ）のオープンに携わり、1988年には同劇場の支配人に就任しました。その後、東京テアトルの各劇場で勤務する傍ら、独学で脚本の学びを深めていきます。1991年には、日本アート・シアター・ギルドが主催する脚本賞で特別奨励賞を受賞し、その後、脚本家の荒井晴彦に薫陶を受けます。

1995年にはテアトル新宿の支配人に就任し、1997年には映画『身も心も』（荒井晴彦監督）でプロデューサーとしてデビューしました。1998年に番組編成に異動し、その後プロデューサーとしてのキャリアを築きます。

2004年には、映画『ワイルド・フラワーズ』と『オーバードライヴ』のプロデューサーを務め、両作品においてもEN名義でオリジナル脚本を提供し、脚本家としても正式にデビューを果たしました。同年、ENBUゼミナールの講師に就任し、脚本を教える立場となります。

2010年に同社を退社し、個人事務所ドゥールーを設立。自身の映画監督デビュー作『見えないほどの遠くの空を』の製作を開始し、2011年には公開を果たしました。この年には、小説版の執筆も行い、小説家としてもデビューを果たしています。2016年には『エアー2.0』で第18回大藪春彦賞の候補にもなりました。

映画『カメラを止めるな!』のシナリオ指導なども行い、その幅広い分野での活動が評価されています。

フィルモグラフィ

榎本の監督やプロデューサーとしての活動は多岐にわたり、数多くの映画に関わっています。代表作には以下のような作品があります。

• - 身も心も（1997年） - プロデューサー
• - ワイルド・フラワーズ（2004年） - プロデューサー・原作・脚本
• - オーバードライヴ（2004年） - プロデューサー・原作・脚本
• - 見えないほどの遠くの空を（2011年） - 製作・監督・脚本
• - 何かが壁を越えてくる（2012年） - プロデューサー・監督・脚本
• - 森のカフェ（2015年） - プロデューサー・監督・脚本

彼の作品は、その独自の視点やストーリーテリングで観客を惹きつけ、評価されています。

ビブリオグラフィ

小説家としても活動しており、多くのシリーズ作品を手がけています。代表的なシリーズには「巡査長 真行寺弘道」シリーズがあり、以下のような作品があります：

• - 巡査長 真行寺弘道（2018年）
• - ブルーロータス（2018年）
• - ワルキューレ（2019年）
• - エージェント（2019年）
• - DASPA 吉良大介（2020年）

それぞれの作品は深いテーマ性と緻密なキャラクター描写が特徴で、多くの読者に親しまれています。

榎本憲男は、日本映画や小説界において多面的な才能を発揮し続け、その存在感を増し続けています。

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