樋口黎

樋口黎（ひぐち れい）選手の経歴と成績

樋口黎（ひぐち れい）は、1996年1月28日に大阪府茨木市で生まれた、日本を代表するレスリング選手です。彼はレスリングの才能を早くから発揮し、4歳の頃から吹田市民レスリング教室でトレーニングを始めました。中学生の頃にはリベラルキッズレスリングに所属し、さらに技術を磨いていきました。その後、大阪府茨木市立西陵中学校を卒業し、霞ヶ浦高校へ進学。卒業後は日本体育大学に進学し、その後は大学の職員を経て、ミキハウスに所属しています。

樋口選手の競技人生の中で、特に注目すべきは2016年のリオデジャネイロオリンピックです。彼はオリンピック出場の道を切り拓くため、2015年の全日本選手権で見事優勝。自らの能力を証明しました。2016年にはアジア予選でも優勝し、オリンピック本大会への出場権を手にしました。リオデジャネイロオリンピックでは、初出場でありながら1回戦で2014年世界選手権王者を破る快挙を成し遂げ、決勝に進出します。そこで彼は、2015年世界選手権王者に敗れたものの、銀メダルを獲得しました。この強さから彼は「マカロン王子」とも称されました。

その後の彼のキャリアも素晴らしいものでした。2018年11月にはU-23世界選手権の65kg級で優勝し、その名をさらに高めました。2019年には全日本選抜選手権で見事に優勝し、世界選手権代表の座を争いましたが、プレーオフで期待した結果を得ることはできませんでした。しかし、同年の全日本選手権では57kg級で優勝し、その活躍を見せつけました。

2021年にはアジア予選での計量失格という悔しい思いもありましたが、その後の努力が実を結び、2022年には61kg級で世界選手権優勝を果たしました。また、2023年には結婚をし、新たな人生のステージを迎えています。そして同年の世界選手権では2位となり、規定により2024年パリオリンピック代表に内定しました。

2024年8月9日、樋口選手はパリオリンピックでフリースタイル57kg級の決勝に臨み、アメリカの選手に勝利して金メダルを獲得します。この勝利は、日本のレスリング史においても特筆すべきもので、1988年のソウルオリンピック以来36年ぶりに、男子フリースタイルの最軽量級での金メダル獲得となりました。表彰式後のインタビューでは、妻に金メダルをかける感動的な場面も見られました。

主な成績

• - 2015年: 国民体育大会57kg級、全日本選手権57kg級にて優勝。
• - 2016年: リオデジャネイロオリンピックアジア予選、パール国際大会61kg級、ジオルコウスキー国際57kg級で優勝し、同年のオリンピックでは銀メダル獲得。
• - 2018年: U-23世界選手権優勝。
• - 2019年: 全日本選抜選手権65kg級、全日本選手権57kg級にて優勝。
• - 2021年: 全日本選手権61kg級準優勝。
• - 2022年: アジア選手権で優勝し、世界選手権61kg級でも優勝。
• - 2023年: 世界選手権57kg級2位。
• - 2024年: パリオリンピック57kg級で金メダル獲得。

樋口黎はその異才を放つレスリング選手であり、今後もさらなる活躍が期待されています。

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