横倉辰次

横倉辰次

横倉辰次（よこくら たつじ、1904年1月2日 - 1983年4月23日）は、日本の作家、劇作家、歴史家として知られています。

生涯

東京の日本橋で生まれた横倉辰次は、演劇の世界に足を踏み入れ、築地小劇場や新宿ムーラン・ルージュで座付作者として活動しました。その後、小説家としての道を歩み始め、長谷川伸に師事し、新鷹会の会員となりました。彼の作品は、時代小説を中心に数多く、読者を魅了しました。また、彼は江戸時代の歴史に関する考証的な著述も行い、歴史家としても評価されています。

主な作品

横倉辰次は、多岐にわたるジャンルの作品を執筆しました。以下に、彼の主な編著書をいくつかご紹介します。

『沼街 戯曲集 他四篇』 (1939年、人文書院)
『青空街道』 (1955年、同光社)
『旗本あばれ笠』 (1955年、同光社)
『青空豪傑』 (1957年、同光社出版)
『あばれ剣法』 (1957年、同光社)
『銀座の群狼』 (1957年、榊原書店)
『やくざ獅子』 (1957年、同光社)
『江戸の蝙蝠』 (1958年、浪速書房)
『小町鬼』 (1958年、浪速書房)
『あばれ隠密』 (1959年、新文芸社)
『あばれ素浪人』 (1959年、新文芸社)
『浮世絵三国志』 (1959年、東方社)
『長脇差剣法』 (1959年、新文芸社)
『夜霧の中の渡り鳥』 (1960年、朝日書房)
『長谷川伸小説戯曲作法』 (1964年、編：同成社)
『浮世絵師秘話 大江戸名匠かたぎ』 (1965年、久保書店)
『与力・同心・目明しの生活』 (1966年、雄山閣出版)
『江戸時代舟と航路の歴史』 (1971年、雄山閣出版)
『集治監悲歌』 (1976年、おりじん書房)
『銅鑼は鳴る 築地小劇場の思い出』 (1976年、未来社)
『わが心のムーランルージュ』 (1978年、三一書房)
『江戸町奉行』 (2003年、雄山閣、江戸時代選書)
* 『江戸牢獄・拷問実記』 (2003年、雄山閣、江戸時代選書)

これらの作品群は、彼の多才な才能と幅広い関心を示しています。時代小説から歴史考証、演劇に関する回顧録まで、その足跡は多岐にわたります。

業績と影響

横倉辰次の業績は、単に多くの作品を世に送り出したことにとどまりません。彼は、時代小説というジャンルを通じて、多くの読者に歴史の面白さや人間の生き様を伝えました。また、江戸時代の歴史に関する詳細な研究は、後世の研究者や作家に大きな影響を与えました。彼の作品は、今もなお多くの人々に読まれ、愛され続けています。

横倉辰次は、日本の文化史に名を残す重要な人物の一人と言えるでしょう。

もう一度検索