横山城 (近江国)

横山城の歴史と役割

横山城（よこやまじょう）は、かつて滋賀県長浜市に所在した山城であり、戦国時代の日本における重要な拠点の一つです。この城は、近江国坂田郡の姉川南岸に位置し、永禄4年（1561年）に浅井長政によって築城されました。設計の目的は、六角氏に対抗するための防衛拠点としての役割を果たすことでした。そのため、当初の城主には長政の一門である浅井井演が任命されました。

築城当初、横山城は浅井氏の勢力拡大とともに重要な防衛施設として機能しました。浅井氏は坂田郡から犬上郡へとその支配領域を広げていきましたが、元亀元年（1570年）に織田信長との関係が悪化し、城の重要性が再び高まっていきました。横山城の地理的な位置は非常に戦略的であり、関ヶ原から小谷城までの経路に位置し、小谷城ともわずか6～7kmの距離にあるため、信長にとっては極めて重要な目標となりました。

1570年6月28日、姉川の戦いで信長は浅井・朝倉の連合軍に勝利し、これを契機に横山城の攻略に着手します。その際、時の城主であった三田村国定や野村直隆、大野木秀俊らは降伏し、横山城は落城しました。攻略後、信長は木下秀吉を城番に任命します。秀吉は横山城を拠点とし、浅井氏に対する戦略を展開しました。

天正元年（1573年）9月、浅井氏は滅亡し、信長は木下秀吉に浅井郡と坂田郡の支配権を与えました。この時期に秀吉は長浜城を築城し、横山城は机上に置かれ、事実上廃城となったと考えられています。

関連項目

• - 日本の城一覧

横山城は、その戦略的な地理や歴史的な背景から、武将たちの戦略拠点として特に重要視されてきましたが、廃城となることでその役割は終焉を迎えました。それでもなお、この地域の歴史に多大な影響を与えた横山城の存在は、今なお語り継がれています。

もう一度検索