横山昭二

横山昭二の生涯と弁護士としての経歴

横山昭二（よこやま しょうじ、1927年12月18日 - 2007年）は、日本の検察官、弁護士として活躍した人物です。特に1995年にオウム真理教の教祖、麻原彰晃の弁護人として知られ、その独特なキャラクターや発言が多くの人々の注目を集めました。彼は「横弁」（よこべん）という愛称でも親しまれ、一時期は時の人となりました。1996年には大阪弁護士会から除名処分を受け、その後は歴史研究に没頭し余生を過ごしました。

経歴と法曹界での活動

横山は東京府深川区に生まれました。父は炭坑夫として働いており、苦しい家庭環境の中で育ちました。中央大学法学部二部に入学しましたが、大学を中退し、30歳で司法試験に合格後、司法修習を終えました。その後、1961年に検察官としてキャリアをスタートし、やがて弁護士に転身します。

弁護士としての活動では、特に暴力団員の弁護を多く手がけていました。彼は三代目山口組の若頭の弁護人も務めており、一般的な弁護士とは異なる道を歩んでいました。1995年6月9日、彼はオウム真理教事件に関与する教祖、麻原彰晃の私選弁護人に就任しました。この決断が彼の名を一躍有名にします。

オウム真理教事件と横山の弁護活動

オウム真理教事件は日本の社会に大きな衝撃を与えました。麻原の逮捕後、横山は弁護人としての職務を果たしましたが、その過程で数々の疑惑が報道されました。債務整理や弁護士費用の問題が取り沙汰され、マスコミからの注目を一手に集めることになります。彼の独特な言動やキャラクターは多くのメディアに取り上げられ、彼自身が「私は有能な弁護士である」と自信を持って語っていたことも知られています。

横山は一度、麻原から解任されたものの、その後再任されるという異例の事態も発生しました。彼は特殊な立場にあったにもかかわらず、債務整理のトラブルや自白供述の流出疑惑のため緊張した日々を過ごしました。マスメディアの追跡取材は激化し、彼は公然と自らの意見を述べるまでに至ります。

弁護士資格の剥奪とその後

しかし、横山の名声は次第に揺らぎます。1996年6月、彼は大阪弁護士会から除名処分を受け、弁護士資格を失いました。この出来事は国内外で大きな話題となり、彼の活動を一変させました。その後は河内長野市で歴史研究を続け、余生を静かに過ごすこととなります。

晩年と健康問題

晩年には健康問題が表面化します。2006年には肺癌を患っていることが明らかになり、闘病生活を強いられることとなりました。彼は治療を受ける意思がない時期もありましたが、最終的には抗がん剤治療を受ける決断をしました。こうした状況の中でも、彼は自らが経験した法律の闘争や不正に対する告発をテーマに執筆活動を行っていたことも注目です。

横山昭二はその生涯を通じて、法曹界におけるユニークな存在でした。彼の人生や弁護活動は、特にオウム真理教事件を通じて多くの人々に影響を与えたことでしょう。彼は2007年1月に亡くなったとされ、その人生が日本の法律史において消え去ることはありません。

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