横浜ユニオン・チャーチ

横浜ユニオン・チャーチ

横浜ユニオン・チャーチ（Yokohama Union Church）は、神奈川県横浜市にあるプロテスタントの教会で、特定の国籍に制限されない在日外国人プロテスタントのための超教派的なコミュニティです。この教会は、様々な背景を持つ人々が集まり、共に礼拝を行う場所として親しまれています。

沿革

この教会の起源は、1859年10月に遡ります。医師であり宣教師でもあったジェームス・カーティス・ヘボンが、神奈川の成仏寺（現在の横浜市神奈川区）においてイギリス人居留民を対象に合同礼拝を始めたことがきっかけです。1866年になると、横浜山手で居留外国人向けの定期的な合同礼拝が行われるようになり、プロテスタント信徒の交流の場が形成されていきました。

その後、1871年から1872年にかけて、アメリカン・ミッション・ホームやゲイティ座での集会を経て、ついに教会として正式に組織化されました。1875年からは、日曜日の午後に日本人向けの教会施設を借りて礼拝を続けるなど、多様な信者を受け入れています。

1888年、初めて専任牧師として聖公会司祭のジョージ・ミーチャムが招かれ、さらに1889年から1907年までの長い期間、ユージーン・ブースが奉仕していました。この時期、教会の基盤が安定し、信者たちに支持を受けて成長していきました。

1910年には、山手町に新たに独自の礼拝堂が完成し、献堂されましたが、1923年に発生した関東大震災によってこの礼拝堂は倒壊しました。震災直後には、現所在地である山手町66番地に仮設を含む再建が行われました。

その後、太平洋戦争中に米軍による空襲が続き、教会の建物は全壊しましたが、1945年から1950年代には軍のチャペルセンターとして利用されていました。この間、礼拝出席者は一時的に減少しましたが、1960年代に進駐軍の支持を受けて、戦後の復興が進みました。特にフェリス女学院の礼拝堂（現在のフェリス女学院大学内）での合同礼拝が行われ、国際的な居留者コミュニティとしての活動が活性化しました。

2004年には、再び山手町66番地に新たな教会堂が建設され、現在の横浜ユニオン・チャーチの姿が完成しました。このように、教会は歴史の中で数々の試練を乗り越えつつ、品質の高い礼拝とともに地域の人々の信仰を支えてきました。

関連情報

教会の創設者であるジェームス・カーティス・ヘボンの業績は、教会の歴史を知る上で重要な要素です。また、参考文献には『日本キリスト教歴史大事典』や地域の情報を伝える「はまれぽ」もあり、その詳細な歴史や関連情報が確認できます。公式ウェブサイトにも、教会の歴史や現在の活動が掲載されています。

横浜ユニオン・チャーチは、異なる文化や背景を持つ信者たちが共に集うスペースを提供しており、これからも多様性を大切にしながら、そのコミュニティを形成していくことでしょう。

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