横浜市営バス港南営業所

横浜市営バス港南営業所

横浜市営バス港南営業所は、神奈川県横浜市港南区日野南に位置する、横浜市交通局自動車本部の営業所です。主に港南台駅、洋光台駅、上永谷駅、上大岡駅を発着する路線を管轄しています。最寄りの駅は根岸線港南台駅で、バス停は「港南車庫前」です。

特徴

港南営業所は、横浜市営バスの営業所の中で、旭区の若葉台営業所とともに横浜駅への乗り入れ路線がないという特徴があります。かつては栄区への乗り入れ路線も担当していましたが、2006年の路線改編により消滅しました。

歴史

港南営業所の歴史は、1956年に浅間町営業所の出張所として開設されたことに始まります。その後、磯子営業所の出張所を経て、1965年に独立した営業所となりました。以下に主な沿革をまとめます。

1956年：浅間町営業所の出張所として開設、日野車庫設置
1961年：51・52・53系統運行開始、磯子営業所日野出張所に改称
1964年：現在地に移転、「南出張所」に改称
1965年：磯子営業所から独立、「南営業所」となる
1973年：「港南営業所」に改称
1990年：野庭派出所が営業所に昇格し、港南営業所から独立
2006年：路線移管により担当路線が大幅に変更、野庭営業所廃止に伴い一部路線を移管
2008年：107系統の一部廃止、108・217系統運行開始
2024年：深夜バスを廃止

主な路線

港南営業所が現在担当している主な路線は以下の通りです。

2系統: 上大岡駅と吉原・日野方面を結ぶ路線。かつては横浜駅と大船駅を結んでいましたが、現在は上大岡駅以南のみの運行です。
45系統: 洋光台駅、港南台駅、上永谷駅、京急ニュータウンを結ぶ路線。区間便が多く、全線通しで運行する便はありません。
51・52系統: 上大岡駅から野庭町方面を結ぶ路線。51系統がメインで、52系統は平日朝に運行されます。351系統は深夜バスとして運行されていましたが、2024年4月1日に廃止されました。
64系統: 港南台駅と磯子駅を結ぶ路線。2024年8月23日に磯子駅乗り入れは廃止となり横浜市営バス単独路線となる。上大岡駅発着の区間便も運行されています。
76・112系統: 洋光台駅と上永谷駅を野庭団地経由で結ぶ路線。112系統の港南車庫発着便が76系統に変更されました。
107系統: 上中里団地循環線のみが残存。かつては金沢文庫駅まで運行していましたが、現在は洋光台駅以南は京急バスに移管され、港南台駅以東は廃止されました。
108系統: 港南台駅と港南車庫を結ぶ路線。107系統の一部が変更されました。
111系統: 上大岡駅と港南台駅を洋光台駅経由で結ぶ路線。学生の利用が多い路線です。
130系統: 上永谷駅と野庭団地を結ぶ路線。かつてはゆりの木通経由でしたが、現在は丸山台経由で運行されています。
188系統: 上永谷駅から野庭団地内を循環する路線。2021年7月に新設されました。
217系統: 港南台駅周辺を循環する路線で、「オレンジトンネル線」の愛称で呼ばれています。

廃止・移管路線

過去には以下のような路線が運行されていましたが、廃止や他社への移管が行われました。

2系統: 横浜駅 - 大船駅間を運行していた路線。後に上大岡駅で分断され、横浜駅側は磯子営業所の担当となりました。
30系統: 上大岡駅と横浜駅、芹ヶ谷などを結んでいた路線。2006年に神奈川中央交通に移管されました。
40系統: 上大岡駅と大船駅などを結んでいた路線。1998年に廃止されました。
45系統: 洋光台駅、港南台駅、上永谷駅、京急ニュータウンなどを結んでいた路線。一部は130系統に統合されました。
51・52系統 (初代): 横浜駅と日野、芹ヶ谷などを結んでいた路線。現在の51・52系統とは異なります。
53系統: 戸塚駅と横浜駅を結んでいた路線。1998年に廃止されました。
61系統: 上大岡駅と芹ヶ谷を循環していた路線。
64系統: 港南台駅と屏風ヶ浦駅を結んでいた路線。2006年に磯子営業所に移管されましたが、後に港南営業所担当便も復活しました。
69系統: 磯子駅と戸塚駅を結ぶ路線。2006年に廃止されました。
71・352系統: 上大岡駅と芹ヶ谷を結ぶ路線。2006年に神奈川中央交通に移管されました。
75・76系統 (初代): 関内駅と野庭、芹ヶ谷などを結んでいた路線。
77系統: 横浜駅と芹ヶ谷を結んでいた路線。
84系統: 港南車庫と芹ヶ谷を結んでいた路線。2005年に廃止されました。
100系統: 洋光台駅と新杉田駅を結んでいた路線。2007年に廃止されました。
107系統: 金沢文庫駅まで運行していた路線。2006年に京急バスに移管されました。
109系統: 洋光台駅と弘明寺を結んでいた路線。江ノ電バスとの共管路線でした。
111系統: 港南台駅と港南車庫を結んでいた路線。64系統の出入庫路線として運行されていましたが、2006年に廃止されました。
112系統: 港南台駅と港南車庫を結んでいた路線。現在の45系統と76系統を合わせたような路線でした。
130系統: 上永谷駅と港南車庫を結んでいた路線。ゆりの木通経由から丸山台経由に変更されました。
138・139系統: 港南台駅と本郷台駅を結んでいた路線。2006年に神奈川中央交通に移管されました。
204系統: 上大岡駅と東戸塚駅を結んでいた路線。205系統と共に野庭営業所との共管路線でした。204系統の番号は浅間町営業所の路線で再利用されています。
205系統: 東戸塚駅と保土ヶ谷駅を結んでいた路線。204系統と共に野庭営業所との共管路線でした。205系統の番号は若葉台営業所の路線で再利用されています。なお、神奈中担当便は現在も存続しており、新旧の205系統が同一番号で共存する状態となっています。
323系統: 野庭中央公園から上大岡駅への急行便。2014年に廃止されました。

車両

港南営業所には、大型車のみが配置されています。いすゞ自動車といすゞ自動車製の車両、日野自動車製の車両が導入されています。かつては日産ディーゼル（現：UDトラックス）製の車両も配置されていた時期がありました。また、2013年からは貸切専用車も配置されています。

その他

港南営業所では、横浜市立日野中央高等特別支援学校の生徒が授業の一環として、車両清掃業務を委託されています。

参考文献

横浜市営交通八十年史 (2001年)
横浜の街とともに 横浜市営交通100年 (2021年)

関連項目

横浜市営バス野庭営業所（廃止）
横浜市営バス
横浜市営地下鉄

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