横浜市教育文化センター

横浜市教育文化センターの概要

横浜市教育文化センターは、横浜市中区万代町1-1に位置した地上11階、地下2階からなる複合施設です。この施設は1974年に完成し、地域の文化や教育の拠点として機能していました。

施設の設計と構造

設計は著名な建築家、前川國男によって行われ、外観は打放しコンクリートとレンガタイルで仕上げられたユニークな様相を呈しています。建物は、4つの異なる構造が組み合わさったような形をしており、周囲の大通り公園の景観と調和しています。この土地は、公共交通機関の発展を目的とした地下鉄関連施設の建設に伴って確保されたもので、その後横浜市による高度利用の一環として教育文化センターが設立されました。

主な機能と利用状況

施設内には、収容人数524人を有する横浜市教育文化ホールや、地下1階から地上3階にかけて広がる横浜市民ギャラリーがあります。特に市民ギャラリーは非常に人気が高く、2010年には利用率が99%を記録し、年間46万人以上の来場者を迎えていました。このように、横浜市民ギャラリーは地域の文化活動を支える重要な役割を果たしていました。

しかし、1996年に実施された耐震診断により、建物に倒壊のリスクがあることが判明しました。この指摘を受け、2011年の東日本大震災の際に、さらなる懸念が高まり、ついには施設の存続が不可能と判断されました。

終焉と跡地利用

横浜市民ギャラリーは2012年度末に一時閉館し、その後、2014年10月に横浜市西区宮崎町の「いせやま会館」を改修した形で再オープンしました。センター内の9階・10階は横浜市交通局が利用しており、万代町運転指令所や電力指令所も設けられていました。これらの運転指令所は2002年に新羽車両基地に移転し、地下2階には万代町変電所が存在していました。

横浜市教育文化センターは2013年3月末に完全閉館し、4年後の2018年には解体されました。その後、跡地には関東学院大学が新たなキャンパスを建設し、市民も利用できる文化施設を含むように計画され、2023年には「横浜・関内キャンパス」としてオープンしました。このように、教育文化センターは地域文化の中心としての役割を果たした後、新たな形で新しい文化の拠点へと生まれ変わっています。

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