横浜市登録地域文化財

横浜市登録地域文化財

横浜市登録地域文化財は、横浜市文化財保護条例に基づき、市が独自に設けている登録文化財保護制度です。この制度は、地域に根ざした歴史的文化遺産を保護し、活用することを目的としています。

概要

横浜市内の各地域における歴史的文化遺産の中から、地域住民が守り伝えてきたものや、地域を理解する上で不可欠なものが選定されます。これらの文化遺産は、横浜市登録地域文化財として登録され、保護と活用が図られます。地域によっては、「地域文化財」や「横浜市地域文化財」と呼ばれることもあります。

制度の背景

1996年の文化財保護法改正により、従来の指定有形文化財制度に加え、文化財の「登録」制度が導入されました。有形民俗文化財や記念物（史跡、名勝、天然記念物）についても登録制度が適用されるようになりました。文化財保護法上、「指定」と「登録」は明確に区別されており、「登録有形文化財として指定されている」という表現は誤りです。

横浜市地域文化財制度は、国の登録文化財制度に類似していますが、その創設は1988年と、国よりも早い時期に遡ります。この制度は、指定文化財制度を補完する役割を担い、指定文化財制度ほどの法的拘束力を持たせず、地域住民の理解と協力を得ながら文化財を保護していくという「緩やかな保護」を目的としています。

登録のプロセス

横浜市登録地域文化財は、市内の各区や地域の歴史愛好家、文化財の所有者からの要望を受けて登録されます。登録の可否は、毎年度開催される横浜市文化財保護審議会での審議を経て決定されます。

関連項目

文化財保護法
登録有形文化財
文化財
横浜市指定文化財および地域文化財一覧
埋蔵文化財
川崎市地域文化財 - 神奈川県川崎市における類似制度
千葉市地域文化財 - 千葉県千葉市における類似制度

外部リンク

横浜市文化財保護条例
横浜市文化財保護条例施行規則
横浜市文化財保護審議会

もう一度検索