横浜港シンボルタワー

横浜港シンボルタワーは、神奈川県横浜市中区の本牧埠頭D突堤に位置する、船舶通航信号所と展望施設が一体となった複合塔です。横浜港の象徴として、1986年に建設されました。航路標識としての正式名称は「本牧船舶通航信号所」で、航路標識番号は8106です。

概要

横浜港の出入り口に位置し、本牧埠頭と大黒埠頭を結ぶ線上、横浜港と東京湾の境界に立地しています。船舶の管制や航行情報提供といった重要な役割を担い、横浜港の安全な航行を支えています。塔の高さは48.19mで、最上部には海抜42.4mの高さにある展望台があり、開場時間内は無料で利用できます。展望台への移動手段は階段のみで、約140段の階段を登る必要があります。

横浜港シンボルタワーは、CMやプロモーションビデオ、ドラマ撮影のロケ地としても利用されることがありますが、商業目的での無許可撮影は禁止されています。2006年にはマレットゴルフ場がオープンし、市民のレクリエーションの場としても親しまれています。2019年の台風15号の影響で一時休園しましたが、2020年1月31日に一部を除き営業を再開しました。

信号板

塔には、75°、160°、270°、345°の4方向に信号板が設置されています。これらの信号板は、航行する船舶に対して以下のような信号を表示し、入出港の可否を伝えています。信号の意味は港則法施行規則で細かく定められています。

Iの文字の点滅: 入港許可。ただし、総トン数500トン以上の船舶は出港禁止。
Oの文字の点滅: 出港許可。ただし、総トン数500トン以上の船舶は入港禁止。
Fの文字の点滅: 総トン数15,000トン未満の船舶は入出港許可。
Xの文字とIの文字の交互点滅: まもなくIの点滅に切り替わることを予告。航路内の船は航行可能。
Xの文字とOの文字の交互点滅: まもなくOの点滅に切り替わることを予告。航路内の船は航行可能。
Xの文字とFの文字の交互点滅: まもなくFの点滅に切り替わることを予告。航路内の船は航行可能。
Xの文字の点滅: まもなくXの点灯に切り替わることを予告。航路内の船は航行可能。
Xの文字の点灯: 指示された船舶以外は入出港禁止。

主な施設

シンボルタワー（展望室、展望ラウンジ）
芝生マウンド
マレットゴルフ場
売店
駐車場

展望台からは、横浜港を一望できる素晴らしい景色が広がります。

開場時間

開場時間は季節によって異なり、以下のようになっています。

11月1日 - 2月28日: 9時30分 - 16時00分
3月1日 - 7月20日、9月1日 - 10月31日: 9時30分 - 17時30分
7月21日 - 8月31日: 9時30分 - 20時00分

交通

横浜市街地からはやや離れた場所に位置しています。最寄りの駅は山手駅で約5.5km、石川町駅からは約6kmの距離です。

横浜市営バス26系統「横浜港シンボルタワー」行き終点（横浜駅発桜木町駅経由）
有料駐車場あり

コンサート会場などとしての利用

シンボルタワー周辺の広場は、イベントやコンサート会場として利用されることもあります。過去には、1988年に開催された「THE ALFEE|THE_ALFEE」のコンサートで、7万人以上の観客を動員した実績があります。

横浜港シンボルタワーは、航路標識としての重要な役割と、市民の憩いの場としての役割を兼ね備えた、横浜港のシンボルとして愛されています。

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