横須賀芸術劇場

横須賀芸術劇場の概要

横須賀芸術劇場（よこすかげいじゅつげきじょう）は、神奈川県横須賀市に位置する市立の劇場であり、地域の文化発信の場となっている。この劇場は1994年に米海軍の元下士官兵集会所の跡地に設立され、設計は著名な建築家、丹下健三氏によるものである。

主な施設

よこすか芸術劇場

この部分は、馬蹄形のオペラハウススタイルのホールであり、1,806席を有し、最大で2,000人を収容できる。舞台はスライド式の完全3面構造で、文化イベントや演劇、音楽のパフォーマンスなど様々な用途に対応している。また、残響時間は基本的に2.3秒であり、反響板を使用しない場合は1.7秒に調整される。客席数の大きさから、多様なパフォーマンスを提供できる点が特徴である。

さらに、劇場内には13室の楽屋があり、最大116人まで対応可能で、観客向けのクロークサービスや劇場オリジナルグッズの販売コーナー、カフェ・カウンターも完備されている。これにより、訪れる人々に快適な体験を提供することができる。

ヨコスカ・ベイサイド・ポケット

別の施設である「ヨコスカ・ベイサイド・ポケット」は、可動式の舞台が特徴で、その設定によって小劇場仕様やアリーナ仕様、さらには平土間の通常使用も可能である。この劇場は200から574席、最大600人収容可能と幅広い客席バリエーションを持ち、イベントの規模に応じて柔軟に使い分けることができる。

残響時間はオープンステージ使用時に1.4秒、プロセニアム仕様の場合は1.1秒であり、音響効果にも配慮されている。

楽屋は4室あり、最大30人まで対応可能で、リハーサル室も完備されていて、ピアノが常設されているため、アーティストや演者が利用しやすい環境が整っている。

支援プログラムと活動

どちらの劇場施設でも「友の会」が運営されており、特別チケットや協力店でのサービスを提供している。特に注目すべきは、劇場専属のアマチュア合唱団、「横須賀芸術劇場合唱団」と「横須賀芸術劇場少年少女合唱団」で、地域の芸術文化を支える重要な役割を果たしている。

この劇場はまた、例年「神奈川県吹奏楽コンクール」の会場としても活用されており、上位大会である東関東吹奏楽コンクールでも利用されることが多い。これにより、広範な音楽文化の普及に寄与している。

休館予定

横須賀芸術劇場は天井改修工事のため、2024年7月から2026年3月まで休館する予定であるが、ヨコスカ・ベイサイド・ポケットは除外され、今後もその機能は維持される。

近隣施設

周囲には汐入駅やメルキュールホテル横須賀、コースカベイサイドストアーズ、どぶ板通りなどの施設が立ち並び、便利なアクセスを提供している。

このように横須賀芸術劇場は地域の文化的な拠点として、多岐にわたるイベントを通じて、訪れる人々に多彩な芸術体験を提供し続けている。

もう一度検索