樽前ガロー

樽前ガロー

概要

樽前ガローは、北海道苫小牧市に位置する、自然が作り出した美しい渓谷です。この渓谷は、樽前山の南麓にあり、特異な地形であるガリ地形を形成しています。1667年の樽前山噴火の際に発生した火砕流によって堆積した火山灰が、長い年月をかけて川の浸食作用を受け、深く削られて形成されました。

特徴的な景観

ガローの最大の特徴は、ほぼ垂直に切り立った崖です。この崖一面には、エビゴケやオオホウキゴケなど、60種類以上ものコケがびっしりと生い茂り、まるで緑のカーテンが広がっているかのような幻想的な景観を作り出しています。このコケの緑と、岩肌のコントラストは、訪れる人々を魅了します。

また、この地域にはヤマセミやキセキレイなどの野鳥も生息しており、バードウォッチングのスポットとしても知られています。自然豊かな環境の中で、様々な動植物を観察できるのも、樽前ガローの魅力の一つです。

ガローとは、一般的に切り立った崖を意味する言葉です。樽前ガローの名称も、その地形に由来しています。1979年には、苫小牧市の自然環境保全地区に指定され、保護されています。

アクセス

樽前ガローへは、国道36号線沿いにある「樽前ガロー」の看板を目印に、山側へ約4キロメートルの林道を進むと到着します。整備された遊歩道や橋の上からは、足元の崖や渓流を安全に観察することができます。

注意事項

近年、一部の場所ではコケの衰退が見られるため、立ち入りが規制されている箇所があります。訪問の際は、現地の表示に従い、自然保護にご協力ください。また、遊歩道以外への立ち入りは危険ですので、お控えください。

その他の情報

樽前ガローは、自然が作り出した芸術作品とも言える、貴重な景観を持つ場所です。その美しさを守り、後世に伝えていくためにも、訪れる際にはマナーを守り、自然環境を大切にしましょう。

関連情報

日本の峡谷・渓谷一覧
ガリ (地形))

外部リンク

* 樽前ガロー／苫小牧市観光情報

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