樽見弘紀

樽見 弘紀のプロフィール

樽見 弘紀（たるみ ひろのり）は、1959年生まれの日本の政治学者であり、元放送作家としての経歴も持つ。現在、彼は北海学園大学の名誉教授として、政治学、行政学、公共政策、及び非営利組織論に関する専門知識を広く学び、教育している。

経歴

樽見氏は福岡県出身で、福岡県立修猷館高等学校を卒業後、立教大学経済学部を卒業。放送作家としてのキャリアを経て、1991年にはニューヨーク大学の公共経営大学院に進学し、修士課程を修了した。その後、立教大学大学院の法学研究科政治学専攻で博士後期課程を履修し、指導教授には新藤宗幸が名を連ねている。

1999年から札幌の北海学園大学にて働き始め、法学部の講師を経て助教授、そして2005年には教授に昇進した。2011年から2014年まで法学部の学部長を務め、その後、2016年から2018年まで開発研究所の所長を、さらに2017年から2020年にかけて法学部の学部長を再び任された。2021年には名誉教授の称号を受け、教育現場での貢献は続いている。

彼の国際的な経験としては、2003年から2004年にかけてカナダのUniversity of Lethbridgeの客員教授、2009年から2010年に米国のDominican Collegeの客員教授を務めたほか、2013年から2015年には千葉大学大学院で非常勤講師を、2015年から2025年には北海道大学公共政策大学院で非常勤講師を務める。更に、2021年から2023年には東洋物産の社長を務めた。

専門分野と公職

樽見氏の専門分野は、政治学、行政学、公共政策、およびNPO論である。彼は日本NPO学会の元会長としても知られ、安田侃彫刻美術館アルテピアッツァ美唄の理事も務めている。また、社会変革推進財団の評議員及び東洋物産株式会社の取締役（非常勤）としても、社会に対する様々な貢献を行っている。

放送作家としてのキャリア

樽見氏は、立教大学在学中から東京のNHKや民間放送局で放送作家として活動を開始。彼が手掛けた番組には、NHKの『クイズ面白ゼミナール』や『レッツゴーヤング』、TBSの『巨泉のクイズダービー』、フジテレビの『ショットガン』や『FNNスーパーニュース』、またテレビ朝日の『素敵にドキュメント』など、多岐にわたるジャンルの番組が含まれている。

特に、ラジオ番組『ほっかいどう元気びと』へのゲスト出演の際には、自らの放送作家としてのキャリアを振り返り、「自分の中の引き出しが空っぽになりそうで」と、留学を決意した理由を語ったエピソードが印象的である。

著書

樽見氏は著作にも恵まれ、共著や共訳として様々な著書を出版している。代表的な著書には、1999年に出版された『NPOデータブック』や、2002年の『アメリカに学ぶ市民が政治を動かす方法』、2006年の『公共をめぐる攻防：市民的公共性を考える』、及び2011年の『戦略的協働の本質：NPO，政府、企業の価値創造』などが存在する。2020年には、服部篤子との共編著による『新・公共経営論：事例から学ぶ市民社会のカタチ』も発表された。

彼の研究や著作は、公共政策への理解を深め、市民社会における公共性や非営利組織の役割を考察する上で貴重な資料となっている。これからも、樽見氏の活動から目が離せない。

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